topimage

2014-01

真冬の帰り道 - 2014.01.15 Wed

漆黒の夜空から舞い降りた風が商店街を吹き抜ける。

所用の帰り道、北風に誘われ足を踏み入れたイセザキモール。昼間の喧騒はどこへやら、人影はまばらだ。

あと数時間で成人の日が終わる。

暗やみに負けじと気丈に煌めくイルミネーション。

" 人通りがなくなると淋しいけど、最後まで頑張るよ "

イルミネーションのそんな声が聞こえてきそうだ。

成人の日かあ……。

140115isezaki1.png


「ねえ、成人式の後、同窓会しない?」

20歳(はたち)の正月の初詣で、ボクは初恋の彼女に偶然会った。

6年振り。
中学2年のときに仲間内で海に行って以来だ。

「平常心を保てない」の意味を理解した瞬間だった。

「いいねえ! やろうやろう」

返事もどこか上の空。大人になった天使の瞳に釘付けの、ボク。

「じゃあさあ、ミクに言っとくから、ショウタに言っといて」

「おう、わかった」

ドキドキが時を支配する。それからのことは、良く覚えていない。

間違いないのは、同窓会をやろうと約束したこと。彼女は栄養学を学んでいて、栄養士を目指していること。初詣客の人ごみの中、別れ際に笑顔で手を振る彼女の目がキラキラと輝いていたこと。

そして、同窓会は伊勢佐木町でやりたいって言ってたこと。



結局、何の因果か同窓会は開催にいたらなかった。

彼女とは、その日以来、一度も会っていない。

神様は何をしたかったのだろうか。



あのとき同窓会を開いていたら、もしかしたら……。

何でもっと積極的にならなかったんだろう。

あの日は、もう、戻らない。

140115isezaki2.png


ひとり、肩をすぼめ、幻の同窓会で彼女とおしゃべりをしながら歩くイセザキモール。

彼女は今ごろどうしてるんだろう。

いいおかあさんになったのかな?

" 私は元気でいるよ。おたがいガンバろ "

ボクの中では永遠の20歳(はたち)の彼女が、やさしく微笑む。


● 真冬の帰り道 ザ・ランチャーズ 




NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

Omunao

Author:Omunao
神奈川県に住むオムライス好きの男性です。
食べに行ったお店の超個人的食べレポと、その店で思い浮かんだショートストーリー(食べレポのページにくっついています)、それと気まぐれ記事を好き勝手に書き綴ります!

★このサイトはリンクフリーです

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (6)
表紙 (1)
食レポ&ストーリー (133)
競馬関連 (23)
その他 (515)
オムライス選手権 (55)
ストーリー (79)
Ecxel画 (14)
オムライス情報 (212)
お菓子 (108)
ケチャップ (0)

オムライスのかず

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR