そうなんだ、そうめんこ - 2014.10.12 Sun
湘南の海では、冬の夜に、漁師さんが海で懐中電灯を照らしながら網で何かを捕っている光景が見られた。
何をしてるんだろう?
不思議に思っていたけど、これは「そんめんこ漁」と呼ばれるうなぎの稚魚(シラスウナギ)を捕る漁。
今もやってるのかな?
稚魚が捕れないからなあ……。
国際自然保護連合(IUCN)により、2014年から絶滅危惧種(EN)の指定を受け、今年の夏、「将来うなぎが食べられなくなる」というニュースが巷に流れた。
この時はあまり深く考えなかったけど、今になって、ふと気になった。
あれ?
養殖をしているのに、何で食べられなくなっちゃうんだ?
天然物は仕方ないけど、養殖で多く産卵させたらいいのでは?
で、調べてみたんだけど、どうやらそういう単純で簡単なものではないらしい。
何で稚魚を捕っているのか?
そこに焦点を当てたらわかることだった。
そう、養殖場での産卵は極めて困難なのだ!
稚魚から成魚に育てるのはできるので、だから稚魚を捕って養殖場に売り、それを養殖場で育てるというのがうなぎの養殖の図式。
では、何で養殖場での産卵が困難なんだろう?
NHKの解説委員室の2014年7月24日の「完全養殖でウナギの大量生産はできるか?」の記事がわかりやすいのでそれを見てみよう。
うなぎは湖沼や河川、あるいは海でも捕れるけど、そもそも天然うなぎ(正確に言うとニホンウナギ)はどこで産卵するのか?
さあ、どこでしょう???
マリアナ諸島だって!
産卵場所はフィリピン海溝付近の海域とされてはいたが、外洋域の深海なので長年にわたる謎だったけど、2006年2月、東京大学海洋研究所の教授・塚本勝巳さんをはじめとする研究チームが、グアム島やマリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺のスルガ海山付近であることを突き止めたんだって。
すごい長旅なんだけど、マリアナ諸島まで行って産卵するのにはわけがあるんだろうねえ。
極秘出産ってわけでもないだろうし。
マリアナで生まれた稚魚がわざわざ日本まで泳いでくるのにもわけがあるんだろうねえ。
出稼ぎじゃないだろうし、長旅の果てに食されてしまうのはちょっと不憫だけど……。

マリアナでの生態も詳しくわかっていないだろうし、同じような環境を作るのは難しいだろうなあ。。
とは言え、日夜研究は続く。
三重県の水産総合研究センターでは、「うなぎは、養殖すると多くがオスになってしまう」とか、「うなぎは夜行性なのですぐに下にもぐろうとする」とか、「水槽で顎を壁にぶつけて怪我をしてエサが食べられなくなってしまう」とか、「長い研究の末にサメの卵等が入っているエサを開発したけれど、サメの卵のエサを入れると、水槽の内側にバクテリアが繁殖して汚れてしまう。毎日、水槽を取り換えないとウナギが生きていけない」などといった多くの問題とぶつかりながらも、うなぎを卵から稚魚に育てることを研究している。
最初は数十匹しか育てられなかったけど、2014年現在では300匹位をシラスウナギにまで成長させることに成功!
2年後には10,000匹を達成することを目指している。


日本国内の需要が1億匹なので、数としてはまだまだかもしれないけど、これから先の期待は膨らむ。
ところで、うなぎの稚魚の漁獲量の推移はこうなっているらしい。

うわああ、確かにかつてに比べて激減してるーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!
2014年は前年に比べて増えているけど、日本のたどり着く稚魚の数は潮の流れなどに左右されるので、「増えたというより年による変動」ととらえた方がいいことらしい。
「うなぎ? 何それ?」
そんな日が来ないことを切に願う。
以下、余談。
神奈川近辺のうなぎ屋では、小田原の「友栄」がすごい美味しいらしい。

どなたか行ったことのある方はいますか?
いらしたら情報をください!
(近いじゃん! 自分で行けよ!)
ではでは!
何をしてるんだろう?
不思議に思っていたけど、これは「そんめんこ漁」と呼ばれるうなぎの稚魚(シラスウナギ)を捕る漁。
今もやってるのかな?
稚魚が捕れないからなあ……。
国際自然保護連合(IUCN)により、2014年から絶滅危惧種(EN)の指定を受け、今年の夏、「将来うなぎが食べられなくなる」というニュースが巷に流れた。
この時はあまり深く考えなかったけど、今になって、ふと気になった。
あれ?
養殖をしているのに、何で食べられなくなっちゃうんだ?
天然物は仕方ないけど、養殖で多く産卵させたらいいのでは?
で、調べてみたんだけど、どうやらそういう単純で簡単なものではないらしい。
何で稚魚を捕っているのか?
そこに焦点を当てたらわかることだった。
そう、養殖場での産卵は極めて困難なのだ!
稚魚から成魚に育てるのはできるので、だから稚魚を捕って養殖場に売り、それを養殖場で育てるというのがうなぎの養殖の図式。
では、何で養殖場での産卵が困難なんだろう?
NHKの解説委員室の2014年7月24日の「完全養殖でウナギの大量生産はできるか?」の記事がわかりやすいのでそれを見てみよう。
うなぎは湖沼や河川、あるいは海でも捕れるけど、そもそも天然うなぎ(正確に言うとニホンウナギ)はどこで産卵するのか?
さあ、どこでしょう???
マリアナ諸島だって!
産卵場所はフィリピン海溝付近の海域とされてはいたが、外洋域の深海なので長年にわたる謎だったけど、2006年2月、東京大学海洋研究所の教授・塚本勝巳さんをはじめとする研究チームが、グアム島やマリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺のスルガ海山付近であることを突き止めたんだって。
すごい長旅なんだけど、マリアナ諸島まで行って産卵するのにはわけがあるんだろうねえ。
極秘出産ってわけでもないだろうし。
マリアナで生まれた稚魚がわざわざ日本まで泳いでくるのにもわけがあるんだろうねえ。
出稼ぎじゃないだろうし、長旅の果てに食されてしまうのはちょっと不憫だけど……。

マリアナでの生態も詳しくわかっていないだろうし、同じような環境を作るのは難しいだろうなあ。。
とは言え、日夜研究は続く。
三重県の水産総合研究センターでは、「うなぎは、養殖すると多くがオスになってしまう」とか、「うなぎは夜行性なのですぐに下にもぐろうとする」とか、「水槽で顎を壁にぶつけて怪我をしてエサが食べられなくなってしまう」とか、「長い研究の末にサメの卵等が入っているエサを開発したけれど、サメの卵のエサを入れると、水槽の内側にバクテリアが繁殖して汚れてしまう。毎日、水槽を取り換えないとウナギが生きていけない」などといった多くの問題とぶつかりながらも、うなぎを卵から稚魚に育てることを研究している。
最初は数十匹しか育てられなかったけど、2014年現在では300匹位をシラスウナギにまで成長させることに成功!
2年後には10,000匹を達成することを目指している。


日本国内の需要が1億匹なので、数としてはまだまだかもしれないけど、これから先の期待は膨らむ。
ところで、うなぎの稚魚の漁獲量の推移はこうなっているらしい。

うわああ、確かにかつてに比べて激減してるーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!
2014年は前年に比べて増えているけど、日本のたどり着く稚魚の数は潮の流れなどに左右されるので、「増えたというより年による変動」ととらえた方がいいことらしい。
「うなぎ? 何それ?」
そんな日が来ないことを切に願う。
以下、余談。
神奈川近辺のうなぎ屋では、小田原の「友栄」がすごい美味しいらしい。

どなたか行ったことのある方はいますか?
いらしたら情報をください!
(近いじゃん! 自分で行けよ!)
ではでは!