2015
08.30

あいつはあいつは可愛い……

Category: お菓子
かつて、一世を風靡したあいつ。

人気のおかげでなかなか見つからずに一苦労。
やっとの思いで見つけて大喜びしたっけ。

それももう、遠い昔のこと……。
記憶の彼方へと消え去ろうとしている。

今はもう秋。
誰もいない海。
我が胸に、郷愁が去来する。

あいつ、どうしてるんだろう。

あいつの名は……。

マウンテンデュー

じゃないよ。

そう、心を熱くさせた、あいつ。

あいつはあいつは可愛い、


メロンパンの皮焼いちゃいました


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おい、ボケじいさんかい!
そんな、記憶の彼方に消え去るほど昔じゃないじゃん!!

でも、随分と昔のことのようで……。
自分で自分に言い訳。

ま、いっか。

先日、そんなあいつに、バッタリとでくわした。
しかも、あいつは何だか化粧が濃くなったようで、肌の色がオレンジになってる。

なになに。

北海道産赤肉メロンの果汁入り
メロン風味ペースト使用

……。

北海道産赤肉メロン……。

おおおおおお!!!!!!!!!!!
大好きな夕張メロンとかだあああ!!!!!!!!!!!!

速攻で購入を決意。

じゃ~ん。
これです!

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いやあ、なんという素敵な出会い。
北海道産赤肉メロンの製品に占める割合が0.06%しかないけれど、しかも、こんなにちっちゃいのに238kcalもあるけど、それでもいいんだ。
知らなかったけど、7月にシリーズの新作として発売されたようだ。

早速食べてみましょう♪

袋を開ける。
瞬間、メロンの甘い香りがボクを包み込む。

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うわあああああ。
ラベンダーの香りをかいで意識を失った芳山和子よろしく、ボクの心が別世界へと旅立つ。

時をかけるomunao。
至福の時間の予感。
美味しさを、確信。

では、ひとくち……。

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……。

う、う、

うまい~!!!

いやあ、なまらいいっしょ!

メロンパンのある風景を書くメロンパン好きとして(そんなの書いてたっけ??)、これはめっちゃお薦め。
パンと言うよりはお菓子感覚だけど、それはそれでOK。

みんな大好きメロンパン♪
世界をつなぐメロンパン♪
メロンパンナは可愛いな♪
ロールパンナが好みかな♪
メロンチャンはお馬さん♪
ハニーメロンチャンもお馬さん♪
イチゴメロンチャンもお馬さん♪
マスクメロンチャンもお馬さん♪
いっぱいいるねメロンチャン♪
知らなかったよそんなこと♪
どうでもいいことかもね♪
君とボクのメロンパン♪
あまいあまいメロンパン♪

そんなメロンパンと、メロンパンの皮焼いちゃいました。
みなさん、ぜひ、ご賞味を!
カロリー高いけどね……。


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2015
08.29

こころを潤す山の露 その2

Category: ストーリー
マウンテンデューへと唇を寄せる。
真夜中に交わす、熱い口づけ……。

チュッ。ごっくん。

きわどい味の新柑橘系が、乾いた喉を、体を、そして心を潤す。
「この味、何もかもが、みな懐かしい……」
omunaoの頭に、彼を通り過ぎて行った過去の飲料たちの記憶がよみがえる。

マウンテンデュー同様に、その味の虜になったシュウェップスのパッションオレンジ

なんてことだ。ヤフオクで空き缶が売られているではないか……。
現在価格200円。入札件数0件。残り時間18時間。

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まずい思い出もある。
何かと話題の中国を先取りした逸品、維力

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1987年にポッカコーポレーション(現:ポッカサッポロフード&ビバレッジ)から発売された清涼飲料水。中国でオリンピック強化選手のために開発されたスポーツドリンクがもとで、中国産の植物エキスが配合されている優れものだが、どうにも心が通わずなじめなかった。





それからこれは、聖子ちゃんカットのように流行ったっけ……。

はちみつレモン

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日本ではほとんど飲まれていなかった「レモネード」とほぼ同様のブレンドで、冬のホット飲料としてサントリーが1986年9月に発売したにくいやつ。
さわやかで健康的なイメージから、冬より夏の清涼飲料として人気があがり、1989年には1500万ケースという大ヒットとなった。
姉妹品に「はちみつ梅」、「はちみつアップル」「はちみつアップルサイダー」があったらしいが、omunaoは全く覚えていない。





更にはこれ。
ひと目ぼれ。
こいつとの出会いには心をときめかせたっけ。

サスケ

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コーラの前を横切るヤツ、冒険活劇飲料サスケ。
これまたサントリーの商品。市松模様かはたまたチェッカーフラッグか。モノトーンとチェックが好きだったomunaoは、その白黒模様がお気に入りだった。
1984年にコカ・コーラの対抗として発売されたものの、こちらは売れず、残念ながら1シーズンのみで生産は中止されてしまった。





走馬灯のように駆け巡る数々の思い出。
でも、やっぱり、マウンテンデュー(お前)が一番だよな……。

緑色の柔肌、いや、硬肌をそっと見つめる。
お前を飲みながらたこやきくんを食べるのが大好きだったよなあ……。

いまでは元祖たこやき亭の名前でうっているけど、当時は絶対に「たこやきくん」だったと記憶している。
その過去を知られたくないのかあるいは消したいのか、ネットで検索しても、不思議と「たこやきくん」の足跡すら見つからないのだが。

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「楽しい時間だったよね」
天井の方をぼーっと見やるomunaoにマウンテンデューが語りかける。

仲間とわいわいやりながら、たこやきくんを食べ、マウンテンデューを飲む。
そんな時間は、もう、帰ってくることはないんだなあ……。

マウンテンデュー。
それは貴重な思い出。
それは、体が、心が欲した素敵な飲み物。

「ありがとう」
ひとりごとのようにつぶやくomunao。
微笑む、マウンテンデュー。
一瞬、その微笑が、神様が贈ってくれるかけがいのない自然の恵みのようにomunaoには思えた。

「南アルプス天然水もいいけど、たまには私のことも思い出してね」
「うん。本当にありがとう。君のことはずっと忘れないよ」
そう言うと、omunaoは最後のひとくちを飲みほした。

「じゃあね、omunaoさん。またどこかで会えたらうれしいな」
「うん。いつまでも元気でね」

黙ってうなづくと、マウンテンデューは、すーっとomunaoの前から姿を消した。

壁が、この世のすべての音を吸い込む。
静寂の中、その壁をじっと見やり、消え去ったマウンテンデューを思う。

南アルプス天然水もいいけど、たまには私のことも、か……。

あっ!
omunaoははたと気がついた。

そうかあ!
マウンテンデュー。
山の露、山の雫の意味だ。

ボクの渇きを癒してくれていた山の恵み。
そんなことは気にもしないで飲んでいたけれど。

立ち上がり、窓の外に目をやる。
空は白みはじめ、新聞配達のバイクが家の前を通り過ぎて行く。

そうだったんだね。
ありがとう。
ありがとう、マウンテンデュー。

マウンテンデューの笑顔が空に浮かぶ。
omunaoの目から、じわりと、山の露があふれ出る。


おわり


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2015
08.25

こころを潤す山の露  その1

Category: ストーリー
今回は、ボクがブログを始めたばかりで右も左もわからなかったときに、素敵なポエムと女神のやさしさでいろいろと教えてくださった「美咲アンナのポエム日記」 ( ← リンク ) のあんなさんからの「笑いと癒し」のリクエストにお応えします!!

自分でもどうなるのかわからない、わけのわからないストーリーのはじまりはじまり。。


****************************


熱帯夜の午前0時。
ひと気のないリビングの冷蔵庫を開け、「南アルプス天然水」を取り出す。
「あー、疲れた……」
そう言わせるのは喉の渇きのせいか、はたまた心の渇きのせいか、額の汗をぬぐったomunaoは、コップになみなみと冷水を注ぐと冷酒を飲むがごとく一気にそれを飲み干した。

静寂の中、胸の鼓動に辺りの空気が揺れる。
大きくひとつ息を吐き、空のコップを力なく右手にした虚ろな瞳が、じっと天を仰ぐ。

「いつからだろう……」

そっと目を閉じる。


water
どこまでも透明な、穢れなき万物の源。

「一体、いつからだろう。水を買って飲むようになったのは……」

頭を抱えるomunao。
初めて買った水は? 
それはいつ?
買った理由は?

だめだ、思い出せない……。

と、そのとき、
「こんばんは。随分とお悩みですね」
聞き覚えのあるやさしい声音が、空耳のように響いた。

え?
その声は、ま、まさか……。

目を開け、omunaoは声の方を見やった。

「お久ぶりです。私を捨てたomunaoさん」
声の主は緑色の缶。笑顔を浮かべたその缶が、omunaoの心にゴロゴロと転がり込んできた。
「う、あ、えーーーーー」」
驚きのあまり、言葉にならない言葉を吐くomunao。

その飲料の名は、マウンテンデュー。
「マウンテンデュー……」
思い出の日々が蘇る。

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かつてomunaoは、マウンテンデューが大好きであった。
毎日毎日、マウンテンデューと過ごす日が続いた。
しかし、人の心は移り行く。いつの日からか、マウンテンデューとも疎遠になって行った。
「元気そうでなにより。決して君を捨てたわけじゃあ……。今でもあったんだあ……」
感涙のomunao。
「ええ、私は元気。今でも売られてるし」
微笑を浮かべてそう言ったマウンテンデューの表情が、にわかに寂しげなそれに変わる。
「でもねえ……。まあ、時代をうらむつもりはないわ。もちろん、あなたのことも。今はいろいろな飲料が売られているし、健康志向だから、私たちのような飲料はout of 眼中になりがち」
「いや、そんなことは……」
そう言いかけはしたものの、マウンテンデューから離れ、今では水やお茶の方に目がいってしまう自分のことを思うと、妙に納得してしまい言葉が続かないomunao。
「いいわ、omunaoさん。これも時代の流れで仕方がないってわかってるから」
「う、うん。それより、会えてホントに嬉しい。ところで、君のライバルは健在かな? ほら、何て言ったっけ、黄色い……」
「メローイエローね」
「そうそう。君がペプシの商品で、メローイエローがコカコーラの商品。松居直美のCMで、『とっても訳せない味』で売っていて、バレンシアオレンジ果汁1%が入っていたよね」
「メローイエローは複雑な人生、いや、飲料生を送っているわ……」
「え、どんな?」
「2000年に生産終了して、2004年にセブンイレブンよりファンタゴールデングレープ、レモンとともに期間限定で復刻版が発売されたの。その後は2006年に検索サイトgooでもう一度飲んでみたいソフトドリンクランキング第1位となり2011年から再び復刻したんだけど、今どうなっているのかよくわからないの」

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マウンテンデューの肌を伝う一筋の涙。
もしかしたらそれは、冷蔵庫から暑い室内に出された缶に付着した水が流れているに過ぎないのかもしれないが……。

omunaoはマウンテンデューを手に取ると、それを頬に寄せた。
火照った頬に沁みる冷たさが心地よい。
いとしのマウンテンデュー。
そっと、そのふたを開ける。

つづく


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2015
08.22

Oh! えびせん!!

Category: お菓子
この夏、不思議な現象が……。
それは、いまだかつてない、世にも不思議な出来事。

なに?

それは……。

えびせん!

カルビー?

違います。

愛を知る県に行った帰りに名古屋駅で「ゆかり」を買ってから、なぜかえびせんづいている。
いままで知らなかったえびせんが、一気に3つも♪
夏休みに帰省や行楽に行ったみなさまからお土産で頂いたんだけど、みんな美味い!!!!!
えび三昧。えびを知る件。

最初に頂いたのはこれ!

滋賀宝株式会社 ( ← リンク ) の、琵琶湖のえび煎餅

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これが、めっちゃ美味しい!
「ゆかり」ほど美味しいえびせんはないだろうと思っていたけど、これにはビックリ!
以下はホームページの商品紹介

甘辛く煮たえび豆やかき揚げとして、昔から今も 変わらず地元から愛されている湖の幸「スジエビ」。
その中でも真冬の滋賀県高島市マキノ町沖合、 水深60~70mの深い場所で生息しているしっかりと 身がしまった厳選された琵琶湖産「スジエビ」を 使用しております。

滋賀県産「近江米」使用。
滋賀県野洲市。近江富士「三上山」の麓にて豊かな 水源と近江盆地の琵琶湖を中心に雄大な山々に囲ま れた近江平野。その豊かな土壌と水により作られた 近江米を、煎餅生地として使用しています。

真心こめて滋賀で製造
優々とそびえ立つ近江富士「三上山」。
その麓にて菓子製造を始めもうすぐ半世紀。確かな 経験と技術を持つ匠たちにより焼き上げております。

なるほど~。
琵琶湖産の「スジエビ」のえびせんなんだね!

そして……。

まだ琵琶湖のえび煎餅の美味しさの余韻に浸っている中、これを頂いた!

株式会社花夢うらら ( ← リンク ) の、諏訪湖手長えびせんべい

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こちらは手長えび。
サクサク香ばしく、これまためっちゃ美味しい!!

更に……。

房総えびせんべい

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千葉県は伊勢えびの水揚高日本一。
そんな千葉県が贈る自慢の逸品!
これもサクサクで口いっぱいにえびの香りが広る。

えびせんってこんなにあるんだあ。。
今まで食べたことのなかったえびせんを、短期間でこんなに知ることができるなんて。。
これはもう、「えびせんの虜になれ」と神様に言われているようなもの。

ちなみにシェアは愛知県が約95%で、三河地方と知多地方が主な生産地。
その中でも西尾市一色地区が全国シェアの約60%を生産している。

それにしても、今回の3つのえびせんは、どれもこれもめっちゃ美味しい!
しかも、えびの種類はみな違うけど、味や歯ごたえは似ている。
もしかしたらまだまだあるのかなあ???


第147回天皇賞(春)表彰式にて。
優勝馬フェノーメノ騎乗のえび名騎手と握手する市川えび蔵さん。
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写真:wikipediaより

みなさま、えびせん情報がありましたら、ぜひ、ご提供のほどよろしくお願いします!


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2015
08.21

夏の終わりに

Category: その他
高校野球、神奈川県代表の東海大相模が優勝!
同校は1970年以来、45年ぶり2度目、県勢としては1998年、松坂大輔がいた横浜高校以来の夏の全国制覇。
おめでとう!!!

しかも、エースの小笠原慎之介君はボクの住んでいる藤沢市の善行中学出身。
ボーイズリーグの名門「湘南クラブボーイズ」に所属していた中学3年のときには、ジャイアンツカップで優勝し日本一に輝いている。

いやあ、身近なところの子が活躍すると嬉しいねえ!!

今大会は高校野球100年。だからというわけではないけど、不思議と歴史を彩ってきた名門校の活躍が目についた。
第1回大会優勝の京都二中の流れをくむ鳥羽高校をはじめ、早稲田実業、中京など。

東海大相模が1970年に優勝したときの決勝のスコアが10-6だったのだけれど、奇しくもまったく同じスコアでの優勝。
歴史は繰り返す。何だか偶然とは思えない「つながり」を強く感じる……。


さて……。

高校野球が終わると夏も終わりかなといった気分になってくる。

今、ちょっぴり秋の気配を感じながら、大好きなこの曲を聴いている。

山崎まさよしさんの One more time, One more chance

この曲は山崎さんの初主演映画「月とキャベツ」(篠原哲雄監督、1996年)の主題歌に採用されたのだけれど、2007年公開の新海誠監督作品、「秒速5センチメートル」の主題歌でもある(新海さんが大好きな曲ということで)。

一昨日(8/19)、デビュー20周年記念のベストアルバム「ROSE PERIOD~the BEST 2005-2015~」(Augument Records)が発売された。このアルバムの中には、ピアノとギターをバックに歌った93年制作のOne more time, One more chanceのデモバージョンも収録されているとか。


先日、横浜をぶらりと歩いてきたばかりなので、歌詞に出てくる「桜木町」が、妙にこころに響く。

窓を開けると、ちょっぴり秋色をした風が部屋に舞い込む。
バーボンを片手に、そっと目を閉じて……。



One more time, One more chance

作詞・作曲:山崎将義  唄:山崎まさよし

これ以上何を失えば 心は許されるの
どれ程の痛みならば もういちど君に会える
One more time 季節よ うつろわないで
One more time ふざけあった 時間よ

くいちがう時はいつも 僕が先に折れたね
わがままな性格が なおさら愛しくさせた
One more chance 記憶に足を取られて
One more chance 次の場所を選べない

いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
向かいのホーム 路地裏の窓
こんなとこにいるはずもないのに
願いはもしも叶うなら 今すぐ君のもとへ
できないことは もう何もない
すべてかけて抱きしめてみせるよ

寂しさ紛らすだけなら 誰でもいいはずなのに
星が落ちそうな夜だから 自分をいつわれない
One more time 季節よ うつろわないで
One more time ふざけあった時間よ

いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
交差点でも 夢の中でも
こんなとこにいるはずもないのに
奇跡がもしも起こるなら 今すぐ君に見せたい
新しい朝 これからの僕
言えなかった「好き」という言葉も

夏の想い出がまわる
ふいに消えた鼓動

いつでも捜しているよ どっかに君の姿を
明け方の街 桜木町で
こんなとこに来るはずもないのに
願いがもしも叶うなら 今すぐ君のもとへ
できないことは もう何もない
すべてかけて抱きしめてみせるよ

いつでも捜しているよ どっかに君の破片を
旅先の店 新聞の隅
こんなとこにあるはずもないのに
奇跡がもしも起こるなら 今すぐ君に見せたい
新しい朝 これからの僕
言えなかった「好き」という言葉も

いつでも捜してしまう どっかに君の笑顔を
急行待ちの 踏切あたり
こんなとこにいるはずもないのに
命が繰り返すならば 何度も君のもとへ
欲しいものなど もう何もない
君のほかに大切なものなど






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2015
08.17

ふたりの横断歩道

Category: ストーリー
お盆休みも終わり8月も中旬を過ぎると、ちょっぴり秋の気配が街に漂う。
でも、まだまだ終わらない、2015、夏。
海辺の風に身をゆだね……。


ふたりの横断歩道

青い空
真っ白い入道雲
いつまでも どこまでも続く夏

海辺の街の交差点
横断歩道で肩ならべ
信号を待つ君とボク

そよ風たなびく長い髪
キラキラ煌めくその瞳
君を追う ボクの左目がまぶしい

さあ もうすぐ青だよ
準備はいいかい

君と渡る横断歩道
ピヨ ピヨピヨ
擬音式の信号が
生まれたての愛を押す

君と一緒に歩む道
はい はいはい
ボクの左ではじける笑顔

青い空
真っ白い入道雲
いつまでも どこまでも続く
君とボクの、ふたりの、夏

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2015
08.16

地元探訪記 最終回 今日と変わらぬ明日

Category: その他
中華街から山下公園へ。
思い思いに休日を過ごす人々。
氷川丸を係留するチェーンには、行儀よく並ぶかもめたちが。。

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ところで、昨年も書いたけど……。

湘南がとびきり明るい海であるのに対し、横浜の海は、どこか愁いを帯びている。
その印象があるのは、別れの波止場だから???
それは大きいと思う。
山下公園にも像がある、赤い靴をはいた女の子の歌のイメージもある。
なにせ、赤い靴をはいてた女の子は異人さんにつれられて行っちゃったのだから。
(「異人さん」を「いい爺さん」とか「ひい爺さん」とかって思ってた人は正直に手をあげてください)

「赤い靴」は、野口雨情作詞、本居長世作曲による1922年(大正11年)発表の童謡。

1. 赤い靴 はいてた 女の子
  異人さんに つれられて 行っちゃった

2. 横浜の 埠頭(はとば)から 汽船(ふね)に乗って
  異人さんに つれられて 行っちゃった

3. 今では 青い目に なっちゃって
  異人さんの お国に いるんだろう

4. 赤い靴 見るたび 考える
  異人さんに 逢うたび 考える


この赤い靴の女の子には実在のモデルがいる。
名前は「岩崎きみ」ちゃん。
きみちゃんは母親とともに開拓地として注目を集めていた北海道へ渡った。
しかし、開拓地での生活は厳しく、母親はやむなく、泣きじゃくる3歳のきみちゃんを函館の教会のアメリカ人宣教師チャールス・ヒュエット夫妻の養女に出すことにした。歌の「異人さん」というのはこのヒュイットさんのことだ。

その後、きみちゃんが6歳のころ、宣教師夫婦は船でアメリカに帰国することに。しかし、きみちゃんは一緒に船には乗らなかった。いや、乗れなかった。
何故か? それは、きみちゃんが結核に冒されていたから。
やむなくヒュエットさんは、麻布永坂にあった鳥居坂教会の孤児院にきみちゃんを預けたのだが、その後、結核が進み、明治44年9月15日、わずか9歳できみちゃんはこの世に別れを告げた。

実際は歌よりも悲しい、そんな話。

命あるもの、こころにピカピカの赤い靴をはいて、きみちゃんの分まで生きないと……。

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ちょっと感傷に浸り、心の中でくわえタバコにレーバンのサングラス。
それにトレンチコートを着て(想像するだけで暑い。もしくは下に何も着ていない変態の姿が……)、ハトとカモメにさようなら。

山下公園にいた全国少年軟式野球大会に出場の高知中学の選手たちに「ガンバレヨ!」と声をかけ、元町方面へ。

元町は昭和の香り漂う横浜の定番オシャレストリート。今ではみなとみらい地区等にファッションの中心地の座を奪われた感があるが、その伝統は健在。
ハマトラ発祥の地でもある。

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ハマトラとは、1970年代後半に雑誌社の企画から誕生したファッション。
横浜トラディショナルの略称で、近くにある「フェリス女学院大学」に通う女子大生の着る物・身に付ける物をイメージ。年齢層の若い女性が嗜好した。
中でも、、「フクゾー」の洋服 ( ← リンク )、「ミハマ」の靴 ( ← リンク )、「キタムラ」のバッグ ( ← リンク )は「三種の神器」と呼ばれていた。


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三種の神器を身にまとった横浜元町リカちゃん。
 ※注) そういう趣味(リカちゃん遊びとか女装とか)はありません

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あれ?
POMPADOURのパンを持ってる!!

あっ、全国チェーンなので気がつかなかったけど、POMPADOUR ( ← リンク )も横浜元町発祥なんだあ!

店名はフランスで初めてバゲット型のパン、つまり「フランスパン」の原型を考案したと伝えられているマダム・ポンパドウルから名づけたものだそうだ。

さてと。
ここらでコーヒーブレイク。

炭火焙煎珈琲 無

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30年以上も営業を続けている店。
落ち着いて洒落た雰囲気の店内には幾種類ものコーヒーカップが並べられており、カウンター席に座ると好きなカップを選ぶことができる。

素敵なカップに美味しいコーヒー。

750円と値段は高めだけど、のんびりとした安らぎの時間を提供してくれる。

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一杯のコーヒーにこころ癒され。

今を、満喫。

鎌倉から江の島、そして横浜へ。

美味しいオムライス
楽しい食べ歩き
かわいいネコたち
江ノ島駅の小鳥
昔ながらのパン屋さん
大きく、碧い海
氷川丸のカモメ
わくわく中華街
ファッションストリート元町

将来、この地を離れることもあるかもしれない。
だけど、やっぱり地元はいい。
自分を育ててくれた地。
こころの拠り所。

穏やかな時間が過ぎる中、元町通りを行き交う人々にぼんやりと目をやりながら、世界へと、過去へと思いを巡らせる。

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世界では、戦禍で変わり果てる地も多い。
横浜の地も、70年前には一度は焼け野原へと変貌した。
故郷がそんなことになったら……。

伝統の継承。
平和なひととき。
今日と変わらぬ明日。
なんて素晴らしいことなんだろう。
いつまでも変わらずにあってほしいと、切に願う。


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2015
08.15

地元探訪記 その5 締めはヨコハマで♪

Category: その他
鎌倉、江の島探訪の次は横浜。
中学高校と通った街。
JR石川町駅から関内駅の間の地域にある、中華街、山下公園、元町をぶらりと歩いてみることに。

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先ずは中華街で腹ごしらえ。
なんか食べてばかりのような……。

そう、食べてばかりなので、本格的なものではなくB級グルメ的なものを。

となればこれは欠かせないでしょう!

ブタまん!

立ち寄ったのは江戸清 ( ← リンク )

明治27年創業の老舗。
ブタまんはすごいボリューム。
しかも、めっちゃジューシー。
ふわふわの皮の中から、アツアツの肉汁がジュワ~ンと……。

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まいう~♡♡♡♡♡♡♡♡♡

壁にある石ちゃんのサインを見ながら、思わず顔がほころんじゃう。。

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ブタまん以外にも、黒ゴマあんまん、豚角煮まんなど種類も豊富。

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変わり種は、「ここをウリッ!」( ← リンクはこちら。下の画像からはリンクしません )の牛肉ゴーヤまん。
モリモリ食べて、暑い夏を乗り切ろう!

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美味しいブタまんを食べて勢いがついた。
さあ、食うぞー!!!

さて、次は何にしよう???

数ある店を物色。
中華街のコスパに優れた逸品は、メインストリートを入った裏路地にあったりする。

おっ!

ガチ丼大会銀賞受賞

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あーーーーーー、これ知ってる~!!!!!
横浜でうまいものNo1を決めるガチバトル。
ガチ! ( ← リンク )

毎年違う種目で開催されている。

2011年:ガチコロ!(コロッケ)。
2012年:ガチあま!(スイーツ)
2013年:ガチ丼!
2014年:ガチカレー!
2015年:ガチめん!(汁もの篇)

では、ガチ丼大会で銀賞を受賞したルーロー飯を頂きませう♪

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店の名前は、蓮香園 ( ← リンク )

店に入り早速注文。
せっかくなので青島ビールも一緒に。

ルーロー飯は台湾の庶民的な料理で、通常は豚肉のそぼろがけなんだけど、蓮香園のは豪華に仕上げて角煮が入ってる!

では、いっただきま~す!!!

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うわうわうわ。
う、うまい~!!!!!!!!!!!!!!

とろける甘いお肉、それをピリッとしめる高菜がご飯と相まって、至福のときを連れてくる。。

いやあ、いいねえ。

中華街には大好きなパンダグッズを売っている店もあるし。
(関係ないか!パンダ好きと言ってもグッズは買わないし)

満足満足。

謝謝!

さあ、お腹がいっぱいになった後は、山下公園を散歩して、元町に行ってみましょう!

つづく


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2015
08.14

地元探訪記 その4 故きを温ねて……

Category: その他
鎌倉駅から江ノ電に乗り、江ノ島駅へ。
乗車時間24分で到着。

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駅前では可愛い小鳥がお出迎え。

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これはサンポール社から販売されている「ピコリーノ」( ← リンク )という「車止め」らしい。
1981年に発売されたロングセラー商品で、一般的にも購入できる。
小鳥たちの服は時々で変わるようだけど、一体誰が着せ替えしてるんだろう……。

小鳥たちに見送られながら、洲鼻通りを江ノ島方面へと足を運ぶ。

この通りはいろいろな店が軒を連ねる観光名所。
昭和の頃とは様相を変え、通り沿いにはマンションや新しい店が増えたけど、昔ながらの店も健在だ。

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この店もそのひとつ。
老舗のパン屋、湘南堂

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江ノ島駅から洲鼻通りに入ってすぐ左側にある。

あんパン
ジャムパン
クリームパン
カレーパン
焼きそばパン
etc……

昭和12年から変わることなく無添加無香料の手作りパンを提供していて、近くにある湘南白百合学園にもパンを納めている。

「いらっしゃいませ」
パン屋のお母さんの声が響く。
ほっとする声。

この道はいつか来た道♪
ああ、そうだよ……♪

童心に戻る。
吸い寄せられるように店内へ。

こちらは湘南白百合学園の生徒さんが作られたとのこと。

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みんながやさしい気持ちになれるパン。
うん、わかるわかる。

壁にはたくさんのサインが。
一番下にあるフジテレビの大島由香里さんも湘南白百合学園の出身。

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さて、どのパンを買おうか???

できたてのしらすピザ。

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おいしそーーー!!!!!!!!!!
迷わず購入。
ついでに人気のカレーパンとか焼きそばパンとかむらさきいもあんパンとかも……。
(食べ過ぎ)

今風のオシャレなパン屋さんもいいけど、こういったパン屋さんもいい。
いつまでも在り続けてほしいと思う。

パン屋さんのお母さんに挨拶をして店を出る。

やがて目の前に江ノ島が姿を現す。

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どこまでも高く、青い、空。

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夏の、海。

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ボクを育ててくれた海。
やっぱり、海からは離れられない。

心中に去来する思い。
以下、昨年書いた記事より。

子供の頃、毎週のように遊びに来ていた青い海。
泳いでいる隣りで、魚がぴょこんと飛び跳ねて「こんにちは!」。
沖で足がつったときには本気で死ぬかと思った。


大いなる海。
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海に興じる人々。
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今も昔も変わらない風景。
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幼少のボクが戯れていた場所で、未来に向かう屈託のない子供の笑顔がはじける。
あの日のボクと同じように……。
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世の中は回っている。
うん、明日も、きっといい日がやって来る。
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海を見ていると、なぜか、そう信じることができる。
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新鮮な気持ちでの地元探訪。
2015年、夏。
故きを温ねて新しきを知る。


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2015
08.13

地元探訪記 その3 たのしい食べ歩き

Category: その他
美味しいオムライスを食べ、ネコに癒され。
う~ん、いい一日だあ。


満足?
いや、まだまだ楽しむゾー。

ということで、小町通りを探索。

老舗から新しいお店まで、いろいろと魅力的な店舗が軒を連ねている。

さすが「食べ歩き」のメッカだけあって、「食べ歩きやすい」商品提供にも余念がない。

「鎌倉コロッケ 鳥小屋」のコロッケ。
「わっふる21」のワッフル。
「コクリコクレープ店」のクレープ。
「鎌倉壱番屋」の手焼きせんべい。
etc……。

これは素直に「食べ歩き」を楽しまないと♪

最初に立ち寄ったのはさくらの夢見屋

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「みたらし」、「いそべ」、「きなこ」、「こしあん」などの定番から、「あんず」、「はちみつレモン」などの変わり種まで、18種もの美味しそうな団子がそろっている。

その中から、「しょうゆ」と「ずんだ」を選択。
では、いっただきま~す

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おいしいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「しょうゆ」は素朴な美味しさ。「ずんだ」はほどよい甘さのさっぱり風味。
いいですねえ、鎌倉食べ歩き♪

では次にまいりませう!

鎌倉はんなりいなり

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すごいなあ、いくらのミルフィーユ。。

ここではいなり寿司を棒状にした「はんなり棒」を買いませう。

「はんなり棒をください」
「はい、どうぞ」
「いっただきま~す!パクパク……うまい~!!!!」

あっ、思わず勢いで食べてしまい写真を撮り忘れたあ。

やむを得ずはんなりいなりのホームページより写真を拝借。

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ゴマの香り、それにごぼうの食感と風味がいなりにピッタリ!

満足満足。

団子(しょっぱいしょうゆ→甘いずんだ)

いなり(しょっぱいの)

順番で行くと次は何でしょう???

「甘いの」でしょ!

正解です!!!

こちらにやってきました。

源吉兆庵

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「笹ふ餅」を食べながら小休止。

味はもちろんのこと、暑い中でのひんやり感がたまらない!

お腹も満たされたところで、「小町通り」を離れ、一本隣りを平行している「若宮大路」に出ましょう。

こちらは「鳩サブレー」の豊島屋本店

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ここ(本店)で売っていない限定パッケージもある。
鎌倉土産はぜひこちらで(豊島屋の回し者ではありません)。

さて……。

お土産を買ったなら、鎌倉に別れを告げて次なる目的地の江の島へ向かいましょう。

足早に駅へと歩を進め……。

ん?

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しょっぱい→甘い→しょっぱい→甘い

次は???

うおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「きゅうりをください!」
「はい、どうぞ」
「いっただきま~す!パクパク……うまい~!!!!」

あれっ?

どこかで見たパターン。
しかもつい先ほど。

2015年、鎌倉小町通り
endless summer
君と歩く、永遠の、夏

ボクのこと?(By きゅうり)

いや、次は甘いのを……。


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2015
08.12

地元探訪記 その2 ネコとのふれあい

Category: その他
ラ・プラタのオムライスを堪能した後は、ゆるゆるとした食休みを兼ねて、向かった先はこちら。

猫カフェれおんグループが運営する、
譲渡型猫カフェにゃんくる鎌倉店 ( ←リンク )

こちらでは、山梨県で、飼い主の事情で放棄をされた犬猫、および行政処分になる犬猫の新しい飼い主し探しを行っているNPO法人リトルキャッツ ( ← リンク )と提携して、猫ちゃんとの触れ合いの場の提供とともに里親の募集を行っている。

場所は、鎌倉の小町通りを駅方面から鶴岡八幡宮方面に向かい、手焼きせんべい鎌倉壱番屋の角を左に曲がり、そのまま真直ぐ進んだ突き当りの手前左側にある建物の2F。
ラ・プラタとともに地図で示すとこういったカンジ。

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料金体系は以下の通り。

<基本料金>

最初の30分600円+1ドリンクオーダー制
以降10分ごとに200円

<セット料金>

90分セット
1,800円〔フリードリンクorドリンクメニュー付き〕

120分セット
2,000円〔フリードリンクorドリンクメニュー付き〕

180分セット
2,500円〔フリードリンク+ドリンクメニュー付き〕

<平日フリータイム>
3,000円〔フリードリンク+ドリンクメニュー付き〕

<土日祭日フリータイム>
4,000円〔フリードリンク+ドリンクメニュー付き〕

店内に入り、見るからに猫が好きそうな(先入観?)お店のお姉さまより利用方法の説明を受ける。
続いて荷物をロッカーにしまい、手を洗い、室内へ。

20畳ほどの部屋に、5~6人の先客とたくさんのネコたち。

さすがは「ネコ(寝子)」。半数以上のニャンコがおやすみになっている。

タワーの上や
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棚の上でスヤスヤ
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それにしてもみんな可愛い!
元気なネコ。
おとなしいネコ。
子猫は概して活発だけど、こうやってたくさんいると性格の違いがよくわかる。

先客のみなさまは常連らしく、活発なネコは楽しげに先客と遊んでいる。
あとは寝ているネコばかり。
さてと、寝ているネコをむりやり起こしてはいけないし、どうしたらネコと触れ合えるのだろう???

しばらくしてお店のお姉さまが一匹のネコをつれてきてくれた。

マヤちゃん(お姉さまの名前ではない)。

「とてもおとなしい子なんですよ」
そう言うお姉さまの横でちょこんとしているマヤちゃん。
ボクの前に来てこんな格好になったのでなでなで。

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気持ちよさそうに目を細める。

ん?

怒ってる???

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と、別のネコがお姉さまのスカートの中に!
うわうわ!!
「ネコってスカートの中が好きなんですよねえ」
動じることのないお姉さま。

おいネコ!
こら!
うらやましいじゃないか。。

続いて白黒ちゃんがボクの膝に乗って来た。

「その子は甘えん坊で甘噛みをするんですけど、結構強く噛むので、噛もうとしたら手をどけてくださいね」
とお姉さま。

そうなんだあ。

それにしても……。

ここに来るのはどういう人たちなんだろう。
素朴な疑問が頭に浮かぶ。

しばらくネコとふれあうお客さんをぼーっと眺めながら過ごす。

ネコが好きだけど飼えない人?
みんな、壁際に座ってリラックスしてニャンコと遊んでいる。
でも、笑顔で「ネコっかわいがり」しているわけではなく、妙に落ち着いている。

ひときわニャンコの人気を集め、3匹を膝に乗せたおじさんが先ほどのお店のお姉さまと話をしている。
「多くのネコを寄せるにはどうしたらいいんでしょうねえ」
それだけ人気があるのにそう言うかあ!
「ネコは膝の上に乗るよりもスカートの中とかが好きですから」
え!おじさんにスカートをはいて来いと言うのかい、お姉さま……。
「ひざ掛けのようなものを持ってくる方もいらっしゃいますよ」
なるほど、そういうことか!

いやあ、こういうところでもいろいろとテクニックがあるんだなあ。。

ネコとお姉さまはよく似合う。

ネコとおじさん。
飼い主のいない保護ネコたちに癒される、おじさん。
なんだかいい風景だ。

幸せなひとときが部屋を包み込んでいる。
ストレス解消に一役買ってくれる「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンやオキシトシン。
そんな幸せホルモンが部屋中に充満している。

人と人との触れ合いで活性化する幸せホルモン。
気心知れた相手との握手やハグ。
触れ合う相手はペットでも良い。

ネコたちも、幸せホルモンの部屋の中で安心しきっている。

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生きてるんだね!
ボクも、君たちも。

2015年、夏。
幸せホルモンに包まれる、素敵な午後のひととき。


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2015
08.10

地元探訪記 その1 ラ・プラタにて 

夏休みに突入!
有意義に時間を使うぞ~!!!

さて、何からしませうか……。

どこかに行きたい。

どこへ?

ボクが生まれ育った街。

鎌倉。

灯台下暗し。
地元でも知らないところは多い。

時代の変化と共に変わり行く街並み。
昔ながらの、変わらぬ懐かしい街並み。
新旧混在の風景は、ボクの中にどのように飛び込んで来るのだろうか。。

行き先は決まった!
地元探訪。
見知らぬ地を訪れるのも良いが、何気なく日々通り過ぎている我が街に着目するのもまた一興。

こころのふれあいを求めて、さあ、いざ鎌倉!!

JR横須賀線鎌倉駅に降り立つ。

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小町通りを、鶴岡八幡宮方面に向かって進む。
目指すは「あの店」。

そう、「天使の忘れもの」の舞台、ラ・プラタ

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ミセスサンタのキッチン ラ・プラタは、年中クリスマスの素敵な異次元空間であり、オムライスは断トツに美味しい!!!
階段を上り、店内へ。

「やあ、久しぶり!」
変わらぬ空間があたたあかい声でボクを迎えてくれる。

壁際の席に腰を落ち着け店内を見回す。

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静寂
荘厳
ともしび
やすやぎ

こころが、至福の時間へと吸い込まれて行く。

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前回食べたのは「天使のオムライス」。

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今日は何にしようか???

デビルのオムライス?
メキシカンミートオムライス??

う~ん。。

ひかれたのはこれ!
1日10食限定のハッシュドビーフのオムライス!!!

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夏の暑さはどこへやら、心地よい涼に包まれた静謐な宇宙空間に身を委ね、オムライスの到着を待つ。

先に来たのはセットのサラダとスープ。
では、いっただきま~す!

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おおおおお!!!
美味しいーーーーーーー!!!!!!!!!

冷製スープ。
ひんやりとした中にしっかりとした味が溶けこんでいる。
これはいい!
オムライスを受け入れる準備にはピッタリ。

ほどなくしてハッシュドビーフのオムライスが到着。

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うわあああああ、美味しそう!

デミグラスソースの香りに思わず笑みがこぼれる。

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天使のオムライスと違って、こちらは白いご飯。

では早速食べてみませう♪

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うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
おいしいいいいいいいーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!

天使のオムライスでタマゴの美味しさを知り、ハッシュドビーフのオムライスで濃厚かつ絶妙な口どけを知る。

何だろう、この美味しさは。
もちろん、味付けやテクニックもあるんだけど、それを超えた何かが在る。

こころに響く美味しさ。

真心。

食を通じた、こころのふれあい。

本当に素敵な店だ。

帰り際、ミセスサンタにお礼を述べる。
「久しぶりにいただきましたが、やっぱりボクの中では飛び抜けて美味しいオムライスです」
「ありがとうございます」
「オムライスブログを書いているんですよ。店を舞台にしたストーリー付きで、ここのお店のも書かせていただきました。オムライスのある風景と言います。ここのお店の話は、中学時代に付き合ってた男女の話で……」

「知ってます、知ってます。いろいろなお店の話を書かれてますよね!」
ミセスサンタの隣りのもうひと方が声をあげる。
「えー、ご存知ですか! ありがとうございます」

「素敵なお話ですよね!」と、ミセスサンタ。

あたたかい言葉に、ボクの中から嬉しさがあふれ出る。

ミススサンタが続ける。
「ここで書いた方に会えるなんて……。主人と話してたんですよ。あのストーリーをお店に飾りたいねって。でも作家の方に無許可で出すのもいけないかと。お会いできて嬉しいです」

「いやあ、ボクも嬉しい限りです。よろしかったら、是非、お店にストーリーを飾ってください。名前と連絡先を書いておきます」

何という素晴らしい、至福の時間。

こころのふれあい。
こころのつながり。
素敵なお店での、素敵な出会い。

2015年8月8日。
この日の出来事が、ボクは生きている証の1ページにしっかりと刻み込まれた。

ラ・プラタのFacebookをリンクに追加させて頂きます……♪

では、併せてラ・プラタでのストーリー、「天使の忘れもの」を。。


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天使の忘れもの

 小さい頃の記憶は現実なのか夢の中のことなのか境界があいまいで、夢で見たことを本当にあったことと思い込み、大人になってもそれを実際の出来事だと信じ込んでいることがある。
 
 でもそれは、小さい頃に限ったことではないのでは。
 
 夢のような本当の話。本当のような夢の話。
 もしかしたら現実と夢の世界に境界なんてなく、気がつかないうちに人はそこを行き来しながら生きているのかもしれない。


   ☆


「ほら、この店」
 夏の夕方が日の入りを躊躇する頃、慎司は、真っ白いワンピースと麦わら帽子を身にまとった晴香と一緒にラ・プラタに向かう階段の前に立った。
「きっと要望に合うはずだよ」


   ☆


「松橋くん?」
 2週間ほど前の朝、いつもと同じ通勤電車のいつもと同じ席に座った慎司の前に、ミュールを履いた透き通った足が現れた。
 寝ぼけ眼で、ゆっくりと頭を上げ、足の持ち主の顔を見上げる。
 慎司を見ながら微笑む女性。
 ビデオカメラの焦点が合うように、やがて慎司の記憶の焦点が定まった。
「あ、えっ、なんで……」
 微笑みながら黙ってうなずくと、女性は
「隣、座ってもいい?」
 そう言いながら慎司の隣に腰掛けた。

 10年ぶりの再会だった。

「戻って来てたの?」
 中学の途中で日本を離れた晴香に向かって、慎司が言う。
「うん、たまたまね。またすぐ帰るんだけどね」

 初めて付き合った相手との再会。

 偶然というのは突然にやってくる。たまたまわずかしか帰ってきていない晴香に、この時間のこの車輌のこの席で会うなんて。
 再会を喜ぶ黒目がちの大きな目。
 さらさらとした長い髪。
 きちんと両膝に置かれた小さな手。
 品のある落ち着いた声。
 大人になった晴香をちらちらと見やる慎司の中から、美しい思い出が堰を切ったようにあふれ出す。

 あふれ出すのは思い出だけではなかった。
 嫌いで別れたわけではない。物理的な距離は、まだ幼い二人には遠すぎた。
 満員電車の空間が、まるで隣に座る晴香と二人しかいない観覧車の中のような、そんな錯覚に陥る。
 どうしようもなく、思いが、10年前に飛び込んでいく。
「もしよかったら、連絡先とか教えてもらえない?」
 自然と口をつく慎司の言葉に、晴香は戸惑いの表情を浮かべると、
「ごめんなさい。私、携帯持ってないし、連絡先はちょっと……」
 申し訳なさそうにそう答えた。
「そうなんだ。わかった。じゃあ、ボクは毎日この席に座っているから、時間があったらまた会いたいな」
 やがて慎司の降りる駅が近づいてきた。
 しばしの沈黙ののち、晴香がつぶやく。
「私も会いたい……」
 どこか憂いをたたえた声だった。
「ねえ、ひとつお願いがあるの」
 席を立とうとする慎司に向かって、意を決したような表情(かお)で晴香が言う。
「どこかで、あのときのクリスマスの続きがしたいなあ。私、2週間後にまたこの電車に乗る用があるから……そのときに会えたら」


   ☆


 ラ・プラタの前に立った慎司は、優しく晴香の手を取り、階段をのぼった。
「なんかわくわくする」晴香の嬉しそうな声が壁に響く。
「じゃあ、入ろうか」そう言いながらドアを開ける慎司。

 その瞬間、一面クリスマスの世界が飛び込んで来た。

「すごーい」大きな目を更に大きくしつつ、それ以上は声にならない晴香。

 お客さんのいない静かな店内は、優しく暖かい雰囲気に包まれている。
 奥のテーブルに着くと、二人はグラスワインと天使のオムライスを注文した。
「これ、そっちに置いといて」
 甘えた声で麦わら帽子を差し出す晴香。それを受け取りながら思わず笑がこぼれる慎司の前を、晴香のつややかな髪の香りと温もりが通り過ぎる。
「こんなとこあったんだあ……」キラキラと輝く晴香の目は、あたりを見回した。
「探したよ、夏にクリスマスができるところ」
「ごめんね、わがまま言って」
「ううん」慎司はゆっくりと首を横に振って続けた。
「神様はボク達を見捨てなかったね。だって、ボクもあの時の続きがしたかったんだから……」
 

   ☆


 中学2年のクリスマスイブ。この日、慎司と晴香は、近所の教会のクリスマスパーティーにクラスの仲間と参加していた。照明は落とされ、ほのかなキャンドルの踊りでパーティーは進んでいく。キリスト教のことはわからないが、パイプオルガンの音色にあわせてみんなで歌う賛美歌に、二人は厳かなものを感じていた。
 そんな中、キャンドルの向こうから晴香が慎司に耳打ちをする。
「ねえ慎司、結婚式ごっこしない。ほら、汝はこの者を妻としてって言うでしょ。あれやろうよ……」
「いいよ」一瞬とまどったが、慎司は頷いた。
 と、その時
「ではみなさん、席を変えて他の方々とお話しましょう」
 主催者の声が響いた。

 結局そのとき、晴香の要望が実現することはなかった。


   ☆


「では、カンパーイ」
 ワイングラスを重ねる二人。
「あの時はりんごジュースだったね」
 二人の笑顔があふれる。
「そうだったね……。ねえ、続きをしようか」

 ♫ Silent night, holy night! All is calm, all is bright.……

「きよしこの夜」が流れる店内は、静粛な空気に包まれている。

「じゃあ私からね。松橋慎司。汝はこの者を妻とし、健やかなるときも病める時も、生涯変わらぬ愛を誓いますか」

「……はい、誓います……。じゃあ、次はボク。青山晴香。汝はこの者を夫とし、健やかなるときも病める時も、彼を愛し、彼を助け、生涯変わらぬ愛を捧げ続けることを誓いますか」

「……はい、誓います」

 粛々と、二人の時間は流れて行く。

 ♫ I‘m dreaming of a white Christmas ……

「うそでもいいから、慎司には一度言ってほしかったんだ。ずっとそれを思ってたの。それと、ここって、なんかお母さんのお腹の中にいるみたいですごく安心する……」
 曲が「ホワイトクリスマス」に変わった頃、天使のオムライスを口にしながら晴香が言う。
「ありがとう、慎司、私のために。これで思い残すことなく帰れるわ。私、すごく幸せよ……」
「今度はいつ戻って来られるの?また会えるよね」
 黙って首を横に振る晴香。笑をたたえた潤んだ瞳の中で、照明がゆらゆらと揺れている。


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 その夜、眠りについた慎司は、遠くから聞こえる晴香の声を耳にした。

「さよなら、慎司」

 ふと、窓の外を眺める。

 トナカイが牽くそりが、澄み渡る天空に向かって駆け上がって行く。
 そこには、まるでウェディングドレスか羽のついた天使の服のような真っ白いワンピースに包まれ、麦わら帽子が飛ばないように片手で頭をおさえながら、一方の手を大きく振る晴香の姿があった。

 それを優しく見守り、手を振り返す慎司。

 ラ・プラタのときと同じ麦わら帽子からのつややかな髪の香りが、そよ風に乗って慎司の元に届く。

 ありがとう晴香。君は遠いところから、わざわざボクに会いに来てくれたんだね。

 あ、忘れ物……。
 慎司は天使のオムライスを前に二人で撮った写真を取り出した。
 ちょっと待ってて、今渡すから……。
 唇をかみしめながら、写真を、紙飛行機の形にひとつひとつ丁寧におり込んで行く。
 もうちょっと。
 もうちょっと。
 君と僕の。
 ボクとキミの。
 ……。

 さあ、できた。
 ふたりと天使のオムライスを乗せた紙飛行機が慎司の右手に握られる。
 晴香、ちゃんと受け取るんだよ!
 慎司の手を離れた紙飛行機は、スローモーションのようにゆっくりと、でも確実に、晴香の元へと飛んで行く。

 また出会ったら、今度こそ一緒になろうね。

 紙飛行機が到着したそりの上で、天使の羽がキラリと輝く。
 やがて小さくなったそりはひとつの光になり、ベガ、デネブ、アルタイルの夏の大三角形の中に吸い込まれ、静かに消えて行った。


 おわり

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2015
08.08

問いプードル、そして、10まんボルトのキズナ with とよたまさま 再び

Category: ストーリー
以前書いた「誤変換」の記事。
みなさまから面白エピソードをいただいた。

私もつい最近誤変換が!
トイプードル

問いプードル
とかパソコンに言われましたよ!!

これは「あさぎしょこら。」を書かれているとよたまさんに頂いたコメント。

ボクは次のようにコメ返した。

すごいプードルですねえ
でもなんか、首をかしげてる姿が想像できます。。
ちなみに、試してみたらボクも「問いプードル」ってパソコンに言われました!
では、とよたまさん、新撰組の服を着た「問いプードル」の絵をお願いします♪

そしたら、な、なんと!
うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!

とよたまさん、新撰組の服を着た「問いプードル」の絵を描いてくださいましたあ!!!!!

凛としたお姿で?マークを従えた「問いプードル」はこちら( ← リンク )

カッコいいとよたま剣士の絵とともにご覧ください。

さて……。

今日は、以前、ヒロインをとよたまさんに描いていただいたストーリーの再掲載。

このストーリーは、豊かな発想とそれはそれは美しく美味しそうなキャラ弁(もう、これは芸術)で楽しませてくださる「喜ぶ顔がみたくて」 ( ← リンク ) のよっちママさんのかわいいピカチュウのオムライス弁当をきっかけに書いたもの。

そして、このストーリーを書いてから約1ヶ月後、素敵な絵の描き手のとよたまさんと出会い、「ぜひイメージの絵を」とお願い申し上げた。

結果、快諾を頂き、ついにこのストーリーのヒロインである佳澄(カスミ)の絵が完成。ボクの空想の世界の人物にイノチを吹き込んでくださった。

優しい風の中の透明感あふれる姿。

ボーダーのシャツに身を包んだ、真直ぐで純真な(と勝手に決めています)佳澄の、柔らかい、今すぐにでも聡の胸に飛び込みたいけど、そこは大人の冷静さをもってはにかむように微笑む表情。

原画はとよたまさんのブログ(2013/10/5の「やっとこさリクエスト消化!」の記事)に掲載されていますので、是非ご覧ください!

kasumi by toyotamasan


10まんボルトのキズナ

 改札を抜けると、まだ山間の肌寒さを身に纏った、ちょっとよそよそしい風が聡の頬をかすめた。
 11年ぶりに降り立つ故郷の駅。見慣れない景色が目の前に広がる。市町村合併のあおりなのか、駅前の再開発が進み、唯ひとつ昔を垣間見れる酒屋の看板の苦笑いだけが聡に安心感を与えてくれた。

 だいぶ変わっちゃったなあ……。11時30分か。さて、行くかな。

 駅前の道も以前とは違う様相だ。それでなくても不安を抱えた心に、都会の化粧をまねた商店街の冷たい視線が追い打ちをかける。

 やっぱりやめようかな……。
 頼りなさ気な目が空を見上げる。

“大丈夫だよ”
“心配するなって。ほら、背筋をピンとのばして”
 午前中の終わりを告げる青い空と眩い太陽が、やさしく微笑かけてくれた。

 心強い味方はいつでも良い流れを作ってくれる。
 商店街を抜けると、ほっとする変わらぬ家並みが聡を出迎えた。

 同時に、今度は見覚えのある風が街路樹の間を軽快にすり抜け、聡の横を通り過ぎて行く。
“あ、聡、久しぶり!お帰り!”
 すれ違いざまに、風が振り向き、ささやく。

 レンガ色の屋根の向こうに見える火の見やぐら。
 四つ角の脇に並ぶ道標とお地蔵さん。

 うん、何も変わっていない。大丈夫だ。

 いつの間にか軽くなった足が、歩を早める。

 あの丘まで、あともう少し。
 あの日の、佳澄とのあの約束の、あの丘まで……。

「じゃあ、ふたりで一緒に埋めるからね。佳澄も準備できた?」
「うん、いいよ」
「ねえ、何て書いたの?」
「バーカ、それを言っちゃったら意味ないでしょ」
「バカって言うな。だって気になるだろ」
「じゃあ、あなたは何を書いたの? ふつう女の子に聞く前に自分から言うものよ」
「おー、そうか。いいよ。オレはねえ……」
「だめーーーー!聞きたくなーーーい!」

 あわててふさがれた口。
 佳澄の手から伝わる、清らかな香りと柔らかいぬくもり。
 熱い鼓動が笑顔をかき消した。
 その鼓動の命令に従い、見つめあう、目と、目。
 ふたりの時間が止まる。
 心が、溶け合い、一色になって行く。
 やがて、……。

 11時45分。

 聡は丘に向かう最後の角を曲がった。

“やあ、聡くん。ようこそ!”
 古びた教会が微笑む。
 その水先案内人は、新緑に囲まれた高台へと続く道に木漏れ日の明かりを灯す。

 石畳を、一歩一歩、踏みしめる。

 やがて視界が開け、想い出の詰め合わせが聡の目に飛び込んできた。

 ペンキのはげかけたベンチ。
 ふたりで、時の経つのも忘れて戯れあったシーソー。
 突然の雨に、あわてて駆けこんだ休憩コーナー。
 そして、あの日、その下で約束を誓い合った、大きな桜の木。

“どうだい聡。何も変わっていないだろ”
 聡を追いかけてきた風が、遠くに目をやりながらつぶやく。

“大丈夫。さっき言った通り。何ひとつ変わっていないから”
 空と太陽が仲間に加わり、聡を囲んでくれる。

 11時55分。

 胸の鼓動が高鳴る。
 上映開始のブザーが鳴った映画館のように、辺りが一斉に静まり返る。
 
 芝生に腰を下ろす。
 目を閉じ、じっと約束の時間を待つ。

 まぶたの裏に、佳澄の笑い声がよみがえる。

「いい聡、2013年5月12日だからね。時間は12時」
「15年後かあ……」
「そのとき、笑って見せ合えたらいいね」
「できるに決まってるだろ。ていうか、それまでにもうバレちゃってるんじゃない」
「本当? 信じてるからね」

 中学時代の15歳の約束。

 それから倍の人生が過ぎ去っていった。
 あの日桜の木の下に埋めた約束は、今も置き去りのまま。

 来るわけないよな……。
 15年前の子供じみた飯事を、なんでオレは引きずっているんだろう。

“バーカ”

 あの日の佳澄の言葉が体中を駆け巡る。
 ホント、バカだよな。

 白い雲が、ゆっくりと飛んで行く。 

 ディーン・ドーン。ディーン・ドーン。
 やがて教会の鐘が、約束の時間を告げた。

“サトシ”
 鐘の音に乗って、遠くの方で、風が自分の名前を呼んでいる。

“来てくれたんだね”
 風がささやく。

“約束、守ってくれてありがとう”
 風が、そっと肩にふれる。

 あの日、聡の口をふさいだ、あの柔らかいぬくもりが肩から体中に広がって行く。

 清らかな香りが、辺りを包み込む。

 え?

 まさか……。

 うそでしょ。

 夢?

 キ・セ・キ。

 きっと来るって自分に言い聞かせてはいたけれど……。 

 
 そっと目を開ける。

 15年前よりちょっと大人びた、でも変わらない瞳が、聡の目に映りこむ。

「………」
 
 声に、ならない。

 ブルージーンズにボーダーのTシャツ。足もとはホワイトのスニーカー。
 あの日と同じボーイッシュなファッションが、目の前で微笑んでいる。

「待ってたよ」

 いつしか離れて行った心が、再会の握手を交わす。
 佳澄は、伸びをひとつすると、聡の横に腰をおろした。
「何か、ちょっとだけ冷たいけど風が気持ちいいね」
「うん……」

 いざ会ってみると、ちょっと気恥ずさはあるものの、不思議と昨日も会ったような落ち着いた感覚がふたりを包み込む。

「あのさあ、佳澄……」
「うん」
「いや……」
「じゃあ、私からいくよ」
「うん」
「あのね……」
「あ、ちょっと待って。やっぱりオレから……」

 遠くの方に湖がかすんで見える。その上を、遊覧船が、ゆっくりと進んで行く。

「佳澄、誕生日おめでとう」
「ありがとう。でも大台になっちゃったね、先に」
「そうだね、お姉さま。そのお姉さまにプレゼント持ってきたよ」
「へえ、何かなあ」
 聡はカバンの中からプレゼントを取り出すと小声で言った。
「後ろを向いて」
 佳澄の髪を束ね、そのプレゼントでそっとまとめる。
「え、なになに?」
「佳澄がほしがってたシュシュ。頑張って作ってみた」
「え!もしかして」
「うん、四つ葉のクローバーをデザインしたやつ」
「え!自分で作ってくれたの?」

 佳澄の瞳が、遠い湖と同化する。

「ありがとう……。私も持って来たよ」
「え?」
「これ」
 佳澄は、チェックの布に包まれた弁当箱を取り出すと、
「一緒に食べよ」
 そう言って蓋を開けた。

「あっ!」

“ピカ~!”
 弁当箱いっぱいに詰まったオムライスのピカチュウが、聡の胸に飛び込んできた。

「佳澄……」

「ほら、聡、言ってたでしょ。お前、料理うまくなれよって。で、オレにピカチュウをデザインしたオムライスの愛妻弁当を作ってくれって。ね、オムライス好きのピカチュウマニアさん!」

 聡の頬が、ピカチュウの頬に負けないくらい赤く染まって行く。

「私、聡は絶対に来るって信じてたよ。聡は?」
「オレ、ちょっと不安だった。でもさあ、ずっと気になってて、しかも実は1週間くらい前に佳澄が『約束だからね』って叫んでる夢を見たんだ。はっとして目が覚めて、それからは今どうしているんだろう、会いたいって無性に思って、もしかしたら本当に会えるんじゃないかって。いや、絶対に会えるって。もう、佳澄のことしか考えられなくて」

 佳澄の肩が、聡の肩に、そっと寄り添う。

「私、高校に入って聡と別れて、卒業して、やっぱり聡に会いたいって思ったら聡は遠くの大学に行っちゃって。それからいくつか恋愛もしたけど、本当に私のことわかってくれるのって、……」

 オレもだよ。聡は心の中でつぶやいた。

 もうそれ以上、余計な言葉はいらなかった。

「そうだ、佳澄、今日は見せ合うんだよね、書いて埋めたやつ」
「そうね、でも、私はもういいかな」
「え?どうして?」
「これ、食べてもらったから……」
「なるほど、そういうことだったんだ」
「聡は?」
「え、オレ……」
「いいでしょ、教えてよ。やっぱ掘ってみようか?」
「いや……、あれはあれで埋めておこ。オレたちがここに生きていた証として」

 聡は目を閉じ一呼吸置くと、続けた。

「オレはねえ、あの教会の鐘をふたりで鳴らして、この丘で佳澄とふたりの子供の笑顔を見ていたい、そう書いたんだ」

 四つ葉のクローバーのシュシュをした佳澄の髪を、柔かいぬくもりがやさしく撫でる。
  
「ねえ聡、私ね、生まれて15年目の誕生日をここで聡と過ごして、それから、丁度同じだけ年がたった今、また聡と一緒で、なんだか自分が生まれ変わったような気がするの。新しい、いや、本当の自分に」

「10まんボルト……」

「え?」

「オレたちのキズナ」

「どういうこと?」

「本当にびっくりで、こんな奇跡があるんだなって思う。普通は会えないよね。でも、こうやって再会できたのって不思議でも何でもなくて、最初からオレたちは一緒になる運命だったんだなって、そんな風に感じるんだ。一度別れたのも、まだ子供だったオレ達に神様が与えてくれた時間のような気がする。時間も場所も超えられたキズナは10まんボルトの威力さ。もう離れることは絶対にないね」

「まったく、ピカチュウマニアがあ。でも、うれしいよ」 

 青い空と、白い雲と、眩い太陽と、爽やかな風が、微笑みながらひそひそ話をする。

 白い雲が、太陽を隠す。 

 佳澄のシュシュを、ちょっと強い風が揺らす。

 「寒い!」

 佳澄の身体がかすかに震える。

 聡のぬくもりが、その身体を抱き寄せる。

 どこまでも続く青い空が、ふたりを包み込む。

 そして、奇跡という名の必然が、四つ葉のクローバーに彩られたふたりの10まんボルトのキズナを祝福する。


おわり


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2015
08.05

われら青春 in the マック 再び

Category: その他
先日、久しぶりにマクドナルドに行った。

マクドナルド。
通称マック(関西ではマクド。しかし、最近は「マック」派が増えているとか……)。

何かととやかく言われるマックだけど、ハンバーガーショップで真っ先に思い浮かぶのはマックだし、今も昔も学生の声で大いに賑わっている。

マックシェイクの早飲み競争。
ハンバーガー大食い対決。
マックでの思い出は尽きることがない。

そう言えば……。

あの頃の仲間たち。
みんな元気で過ごしているかな……。

今日は、学生時代に戻って、以前書いた記事の再掲載。。



秋真っただ中の、とある晴れた昼下がり。
街路樹をかいくぐった柔かい日差しに、南向きの大きな窓がキラキラと輝いている。

授業を終えた僕たち4人は、文化祭の打ち合わせでマックのテーブルを囲んでいた。

mac1.png


「やっぱさあ、金魚だけじゃなくて、くちぼそを中に混ぜようよ」
ポテトを手にしたKが言う。

大学の文化祭でのボクたちの出し物は「金魚すくい」。
子供たちにとても人気があり、毎年、楽しみにしてくれている子もいた。

「おう、くちぼそは多摩川で釣れるもんなあ」
Omunaoが相槌を打ち、Yに問いかける。
「Yはどう思う?」

「あ、いいんじゃない……」
どことなく上の空のY。

「今年はブラックバスはどうする?」
Iがハンバーガーを頬張りながらみんなの目を見回す。

「また売ろっかあ……。人気あるしな」
同意するK。

「売ろう売ろう!今年はいくらにしようか。1,000円かな?」
Omunaoも賛成だ。

「……」
無言のY。

「金魚の仕入れはどうしようか? いつもの店でいいかなあ? なあY、またお前の知り合いの店に頼めるかなあ?」

「……」

「おい、どうしたんだよ、さっきから……」
Yの顔をのぞき込むOmunao。

「……」

沈黙の時間が空気を重くする。

どうしたのだろう。
陽気なYの表情が明らかにいつもと違う。

やがて、意を決したかのように、Yがぼそっとつぶやいた。

「チーズ……」

「え?」 

「チーズ、入ってないよな、これ」

「???」

みんなが一斉にYが手にしているハンバーガーをのぞき込む。

mac2.png


「おー、入ってないねえ……」

「オレ、チーズバーバー頼んだんだけどさあ……」

「え! それはおかしいじゃん」

「そうだよなあ……」

「でも、何でもっと早く言わないんだよ」
あきれ顔のK。

Yの手許のハンバーガーは、残り四分の一ほどになっていた。

「言いに行けよ」
真剣な声でIが言った。

「オレもそう思うんだ。言いに行っても、おかしくないよなあ。おかしいのは店だよなあ。なあ、なあ」
激しく同意を求めるY。

「うん、お前は何一つ間違っていない。さあ、行ってこいよ」
omunaoは、笑顔で、ポンとひとつYの肩をたたいた。

「おー、行ってくるよ」

スッと席を立つY。
決意の眼差しで直立したYの目が、秋の陽光に、キラリと光った。

おかしいものはおかしい。
男のプライドをかけた戦い。
聖戦へと向かう、Y。

威風堂々とハンバーガーの最後のひとかけらを手にした姿。
これぞ男。なんと頼もしく見えたことだろうか。

あんなに食べちゃったのに、ホントに行っちゃったよ……。

固唾を飲んで見守る3人。



それからしばらくして勝利の雄叫びとともにYが戻って来た。

「新しいのをくれたよ!」

mac3.png

自然と笑みがこぼれるY。

「おー、やったじゃん!」

誰からともなく祝福の声があがる。


それから僕たちは、この出来事を「チーズバーガー事件」と名付け、Yの英雄ぶりを語り継ぐことにした。


われら青春 in the マック。


今でもボクの脳裏にしっかりと焼きついている。

mac6.png

チーズチキン月見が食べたい……。

あ、今はアボガドビーフかな。。


● 帰らざる日のために  いずみたくシンガーズ




● 帰らざる日のために  そらのおとしもの+キャンディーズ+いずみたくシンガーズ





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2015
08.03

愛を知る県訪問記 最終回 愛を、知る

発車間際の新幹線「のぞみ」に乗り込み席につく。
ドアが閉まり、ゆっくりと名古屋駅を滑り出す。

ほろ酔い気分に適度の揺れが心地よい。
車窓の向こうで、漆黒の中を街明りが流れ行く。
ここは星間を航行する宇宙船。
それとも、安眠を約束してくれるゆりかご。

安心に包まれ。
優しさに抱かれ。

ふと現れた神様が、ボクに向かって語りかける。
「未来って何だろう」
「夢って」
「希望とは」
「そして、愛とは……」

神様の背後から、笑顔の紳士が現れる。
「やあ」
右手を軽く上げながら、その紳士はボクに近づいてくる。

何事?
誰?

「君が立派に成長してくれて嬉しいよ」
ボクの目をじっと見る紳士。
理解に苦しむ、ボク。

「失礼」
そう言いながらボクの横の隣りに座ると、紳士は窓外に目をやった。

「早いなあ。もう70年かあ……」
「70年?」
「ああ、今年は私がこの世を去ってからちょうど70年になる」
感慨深そうに、かすかにずり落ちたロイドメガネの位置を直す紳士。
「この世を去ってから?」
頭の中で、?マークが行進する。

「Omunaoくん」
鋭い眼差しがボクの目を射抜く。
「は、はい」
その目力に圧倒されるボク。
「何時の間にやら、君はもう私の年齢を超えたんだねえ」

ロイド眼鏡にちょっとだけ寂しくなった頭髪。
一見、随分と老けて見えた紳士であったが、どうやらそれほど年をとっているわけでもないらしい。
というより、まだ若い。
自分より年下だなんて。
それに、どことなく、ボクに似ている。

と、ボクの中で

"ロイドメガネのハゲあたま"

もしかして……。

"父親は勉強家で、いつも書斎で本を読んでてねえ。そんな親に向かって兄弟みんなで『ロイドメガネのハゲあたま』ってからかってたのよ"

子供のころ母親に聞いた言葉が、鮮明によみがえる。

「あなたは……」
驚きを隠せないボク。
その表情を楽しむように、柔和な笑みが黙ってうなづく。

逓信省を退職し郵便局を営んでいた祖父。
昭和20年5月29日。横浜を襲った空襲。
「現金輸送車が来るから」と、局から逃げることなく爆撃を受け、祖父は人生の幕を閉じた。

年下のおじいちゃん。
不思議な感覚がボクを包み込む。
おじいちゃんは、いつまでもおじいちゃん。
祖父の前では、ボクは教えを請う幼児のようだ。

「ねえ、おじいちゃん」
「なんだね、Omunao」
凛とした、人生をさとったような目がボクを受け入れる。

「未来ってなんだろうね」
ボクの言葉に、顎をひき、目をつぶって腕組みをする祖父。
「夢って、希望って、愛ってなんだろう」
矢継ぎ早に質問を浴びせるボク。

「そうだなあ。今日と同じように明日が来るってことかな……」

今日と同じ。
明日が、来る。

赤紙。召集令状。
欲しがりません勝つまでは。
贅沢は敵だ。

「未来」など描けない時代。
明日あるかわからぬ命。「夢」を封印しその日を生き抜く。
冷徹に「希望」を踏みつぶす「絶望」。

「妻も子供も戦争で死ななかったことが何より嬉しい」
天井の方に目をやりながら祖父が言う。

幸い、祖父の妻と子供たち、つまりボクの祖母と母親及びその兄弟姉妹は、みな生き延びることができた。

だから、ボクが、今、ここにいる。

「それが当たり前だと思っているけど、明日が来るって素敵なことだね」
そう言うボクの方を見る祖父の眼鏡が、大きくうなづく。

「私は未来を子供たちに託した。その子供たちが納得の行く人生を送ってくれるのが私の夢であり希望となったのだけれど、こうしてOmunaoに会えてとても嬉しく思うよ」
「こうやって会えたのは、おじいちゃんの愛が深いからかな?」
「愛は"思い"だ。Omunaoの"思い"が私を呼び出し、私の"思い"がOmunaoに会わせてくれた」

ふたつの笑顔が、仲良く、車内に並ぶ。

「Omunaoも納得の行く人生を送るんだぞ。仕事も忙しそうだけど、ガンバレよ」
「よく知ってるねえ」
「何でも知っているさ。ハハハ」
「飲みながらいろいろと話したい気分だよ」

初対面の、気心の知れた会話が進む。

150803aichi2.png


やがて、間もなく新横浜に到着との車内アナウンスが流れる。

「じゃあOmunao、元気でな」
祖父が握手を求める手を差し出す。
「ありがとう、おじいちゃん。また会えるかなあ?」
そう言いながらボクは差し出された手を握る。

「いや。もう会うことはないだろう」
祖父の手に力が入る。
力強いぬくもりが、ボクの中に溶け込む。

「さあ、愛を知る県から帰って新横浜で降りたなら、人生の"のぞみ号"に乗り換えて未来に向かっていきなさい」
「うん!」
「では、さよなら」
「さよなら、おじいちゃん」

新横浜駅のホームが視界に入る。
同時に、祖父の姿が視界から消える。

降車の準備を整えたボクは乗車口のデッキに立つ。

未来に向かって行きなさい。
未来に向かって生きなさい。

祖父の言葉がリフレインする。

未来

希望
そして、愛

愛を知る県を訪れ、愛に触れ、愛を知った。
それは、ボクの人生における、素敵なひとコマ。


おわり


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おまけ

アイオシルケン           

150803aichi1.png
写真:netkeiba.comより

【プロフィール】
父 : ヴリル
性別 : 牡
馬主 : 石川美代子
母 : メモリージュエル
馬齢 : 3歳
調教師 : 西橋豊治(栗東)
母の父 : アーミジャー
生年月日 : 2012年4月13日
生産牧場 : 原フアーム
母の母 : バラワキ
毛色 : 黒鹿毛
産地 : 新ひだか町
戦績 : 14戦1勝
馬名意味 : 愛を知る県より


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