2017
07.30

砂利道とオムライス

Category: その他
7月30日、日曜日。
昨晩から続く雨の音で目が覚める。

いつまで降り続くのだろう……・。
くもりだったウェザーニュースの予報が、いつに間にか「朝方は雨」に変わっている。

雨かあ。
気が重いなあ。
でも、行くか。

午前4時15分。
雨の中、日課にしているウォーキングに出かける。
なんでそこまでして欠かさずにウォーキングに励んでいるのか?
知っている人は知っている(笑)。
あるものにはまっているから。
(自分ではそんなにはまっているつもりはないんだけど、周りはそう見てくれないようだ)

まだひと気のない、夜明け前の道をひとり歩く。
傘を打つ雨。

"ボクがいるからこころおきなく歩けるだろ"
傘が微笑みかける。

何の変哲もないビニール傘なのだが、雨中を歩くボクにとっては最高の友だちだ。

"ありがとう!さあ、行くよ!"

見慣れた小路を抜け、大通りへと向かう。

と、傘がボクの肩をたたく。
"今日はクルマ通りの少ない裏路地伝いに歩いたほうがいいんじゃない?危ないし"
"うん、わかった"

大通りを歩くよりちょっと時間はかかるが、素直に傘の指示に従い裏路地を進む。

しばらく進んだところで傘が再びボクの肩をたたいて言った。
"そうだ!この角を左に曲がってごらん!"
"ここを?何かあるの?"
"うん"
"いつもは通らないような道に入ると、こんなところに道祖神があったんだあなんて新たな発見があるのは確かだけど、ちょっと狭すぎない、この道?"
"大丈夫!行きどまりではないから"
"わかったよ、君を信じるよ"

傘を信じ、狭い路地へと歩を進める。

やがてボクの目に、大きな水たまりができた砂利道が姿を現した。

道幅すべてを覆いつくした水たまり。
うわっ!こんな砂利道の水たまりは長靴じゃないと歩けない……。

ん?

砂利道。
水たまり。
長靴。

こんな砂利道の水たまりは、長靴じゃないと……。

まだ明けきぬ空と異次元空間のような裏路地。
傘のタイムカプセルに乗ったボクのこころは、在りし日へと向かう。

長靴じゃないと……。
長靴……。


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世の中が大阪万博に熱狂した年の7月。

教室の外を見やる。
天気予報に反して2時間目の終了辺りから降り出した雨は、一段と強さを増している。
あまりの豪雨に、遠くの山々はかすんで見えない。

"帰るころには止んでるかなあ……。"
小学生として初めての夏を迎え、ひとりで歩いて家に帰るボクのこころに不安がよぎる。

幸い、雨は4時間目が終わるころには小ぶりになった。

「ではみなさん、帰りは気をつけて!傘のない人は学校の置き傘を使うんだよ」
4時間目が終了し、先生の声が教室中に響き渡る。

今日は土曜日。
雨の中を帰るのはつらいけど、帰ったら思いきり遊べる。
それに、お昼ご飯は大好きな……。

「お昼は何が食べたい?」
朝の支度を終え玄関を出るボクに母が尋ねる。
「オムライス!」
期待を膨らませるボク。
微笑む、母。

帰ったら大好きなオムライスが待ってる。
今朝の母との会話を胸に、14番と書かれた置き傘を手にして帰路に着く。

駄菓子屋の前を通り過ぎ、スーパーのある角を右に曲がる。
さあ、ここまでくればもうすぐ家だ。
小ぶりになった雨が、また強くなってきた。
大丈夫。
あと少し。
この砂利道をまっすぐ行けば……。

あ!

眼前に水たまりが現れる。
大きな、大きな、湖のように大きな水たまりが。

どうしよう。
長靴はいてないし……。

とても飛び越せるような大きさではない。
しかたがない。

恐る恐る、水たまりに足をそっと入れながら歩を進める。
靴から染み出た水が靴下を濡らす。

うっ。
気持ち悪い。
ここまで濡れちゃったらしょうがない。
一気に行っちゃった方がいいかな。

両足とも靴の中はびっしょり。

うわあ、再悪。
はやく帰りたいよぉ……。
一歩一歩歩くたびに、つま先が「グシュ、グシュ」っと靴の中に侵入した水を踏みつける。

やがて、自宅が視界に入る。

帰ったら着替えてオムライスを食べよっと!
そのあとは、布団に入って本を読もうかな。
布団の中はボクの基地。
どんな大雨だあってへっちゃらさ。

家に着いたボクは、玄関の扉を開けて大きな声で叫ぶ。
「ただいまあ!」

家が、母が、布団が、っそしてオムライスが、ボクを包み込む。


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2017年7月30日。
"どうだったかな、初めて通った裏路地は"
ビニール傘が問いかける。
"ありがとう。大切な思い出がよみがえったよ"
"たまにはいいだろ、砂利道の裏路地も"
"そうだね"

さあ、今日は帰ったらオムライスを食べようかな。

道路の舗装率が上がり、砂利道を見かける機会は減りつつある。
特に、ボクが住んでいる神奈川県はその傾向が顕著だ。

砂利道の減り具合と比例するように、「オムライスと言えば」の味つけも変わってきている。
主役はチキンライス+固焼きたまご+ケチャップから、ふわとろたまご+デミグラスソースへ。
下地となるチキンライス(当然チャーハンのようにこれだけで美味しい)は、たまごとソースの邪魔をしないようにと薄味のピラフのような味つけが多くなりつつある。

砂利道とオムライス。

なんだか似ている気がする。
単なる懐古なのか。
それとも。

すっかり色のあせた紫陽花が、季節の移り変わりを物語る。

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ふるさとのあの道は、今はどうなっているのだろう……。

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あの日に通った砂利道は今はもうないが、その道は、ボクの中でどこまでも続き、そして、未来へとつながっている。
 

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2017
07.29

【再掲載】 今年の土用の丑の日は???

夏になると毎年気になる土用の丑の日。
御多分に漏れず、子供の頃は「土曜の牛の日」だと思ってた。

牛乳特売日!

なわけないのだが……。

さて、今年の土用の丑の日はいつだろ???

えーと。

7月25日!

終わってんじゃん!

みなさんはうなぎを食べましたか?

ということで、ちょっと過ぎちゃったけど、今日は2年前に掲載した土用の丑の日に関する記事の再掲載。。

*******************************

毎日、蒸し暑い日が続く。
そんな夏のスタミナ食と言えば、うなぎ。
稚魚の不漁により価格が高騰しているけれど、絶滅の恐れがある野生生物を指定する「レッドリスト」にニホンウナギも入っている。
そのうち、うなぎが食べられなくなってしまうのだろうか???

まあ、それはさておき、この時節になるとスーパーやコンビニでは「土用の丑の日」商戦が繰り広げられる。
「土用」なんて知らない頃は、「何で土曜にうなぎ? しかも牛の日って何だよ」なんて思っていたけれど、一体「土用の丑の日」とはいつのことなんだろうか?
以前も書いたけど、おさらいをしてみよう。

「土用」とは、四立(立春、立夏、立秋、立冬)の前の約18日の期間のこと。
立春(2/3or4or5)の前約18日間:1/17~2/3頃
立夏(5/4or5or6)の前約18日間:4/17~5/4頃
立秋(8/6or7or8)の前約18日間:7/20~8/6頃
立冬(11/6or7or8)の前約18日間:10/20~11/6頃
なんだけど、このうち立秋(8月6日or7日or8日)の18日前の期間が「土用丑の日」の「土用」。

「丑の日」とは、十二支の丑のことで、 年の干支だけでなく方角や、月、日を数えるのにも使われる。
なので、約18日間の「土用」の期間のうち、12日周期で割り当てられている「丑の日」の日が、「土用丑の日」。
今年は2日あって、7月24日と8月5日がこれに当たる。

では、何で土用の丑の日にうなぎなのか?

いろいろな説があるようだけど、「平賀源内の案」というのが有名。
江戸時代のこと。うなぎ屋がうなぎが売れないで困っていることを、平賀源内に相談したところ、「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という当時の風習になぞらえて、「“本日丑の日”という張り紙を店に貼る」 という平賀源内の発案が功を奏し、うなぎ屋は大繁盛になったのだそうだ。

さてさて。

「オムライスが好き」な「うなぎ好き」としては、これはもう、夢の競演しかないでしょう!!!!!
土用の丑の日に食べる「うなぎオムライス」♪

これは「ぐるなびPRO」に掲載されていた「うなぎオムライス冷やしだし茶漬け」

大阪の洋食ボストン蒲生店の川﨑 祐介シェフ考案。

<材料>
生うなぎ開き、うなぎの骨・頭・肝、タレ(醤油・みりん・酒・砂糖)、卵、ご飯、ごぼう、山芋、三つ葉、プチトマト、わさび、刻み海苔、粉山椒、白ゴマ、糸唐辛子

<作り方>
1.タレを作る。うなぎの骨と頭をよく焼き、酒・みりんの中に入れて煮切り、醤油、砂糖を加える。
2.肝吸は、湯通しした肝と焼いた骨で出汁をとり、塩、醤油、みりんで味を調えて冷やす。
3.うなぎを焼く。タレとからめて焼き、またからめて焼くのを3~4回繰り返す。市販の蒲焼でも代用可。
4.ごぼうはさきがきにしてゴマ油でいため、タレとからめておく。ごはんに、短冊に切ったうなぎとごぼう、白ゴマ、1 のタレを混ぜ、卵で包む。
5.4にすりおろしてタレを少し入れた山芋をかけ、焼いたうなぎを載せ、山椒と刻み海苔、糸唐辛子を載せる。
6.冷えた肝吸(出汁)に氷と三つ葉、湯むきしたプチトマトを浮かべる。

<ポイント1>
オムライスの中身は、ご飯200g、うなぎ30g、ごぼう30gにタレと白ゴマを混ぜ合わせたもの

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<ポイント2>
肝吸(出汁)は氷を浮かべる分、塩気をしっかりと。三つ葉とプチトマトが見た目の清涼感を高めている

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出来上がりはこちら!

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おー!いいねえ!
夏バテ気味で食欲がないときでも食べられそう!

ネットで検索すると、他にも多くの「うなぎオムライス」があるので、興味があるかたは調べてみて♪

「うなぎオムライス」を出す店もある。
たとえば名古屋の「いち寅」 ( ← リンク )。

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こちらの「うなオム」は夏季限定。2人前からの予約販売。
三河産のうなぎを直伝のたれで焼き上げ、ご飯とまぶして「尾張の卵」で包み込む。まさに、地産地消。
濃厚豆乳を入れ「ふわふわ」にして、柚子あんのソースでさっぱりと味付け。
いやあ美味しそう。。
「食欲不振」なんて言葉は完璧にどこかに吹っ飛んじゃう。

夏の風物詩、うなぎオムライス。
え? 
うなぎはやっぱりうな丼かうな重がいい???
オムライスはいらない???

みなさんはいかがですか???


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2017
07.24

Christmas in July ~ ラ・プラタの何回目かの再掲載

昨日、街を歩いていたら、若い外国人の青年ふたりに声をかけられた。

20歳と19歳。
留学に来ていて、どうやらあわせて布教活動をしているみたいだ。

とても真面目そうなふたり。
こういう青年と交流するのは、文化はもちろん、英語の勉強にもなるかな。

さて、そんな二人が7月のクリスマスのことを教えてくれた。

Christmas in July

12月は夏のオーストラリアで、寒い時期にもクリスマスを楽しみたいとのことで1980年頃にイベントとして誕生したとのこと。
日本の教会でも催しを行うところがあるとか。

そう言えば、Christmas in Julyと言う映画もあったっけ。

夏のクリスマスと言えば……。

ボクにとっては、大好きなあの店。

ということで、今日は、鎌倉にあるラ・プラタの記事の何度目かの再掲載♪
いくつかバリエーションがあるんだけど、今回は2015年8月バージョンで。


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夏休みに突入!
有意義に時間を使うぞ~!!!

さて、何からしませうか……。

どこかに行きたい。

どこへ?

ボクが生まれ育った街。

鎌倉。

灯台下暗し。
地元でも知らないところは多い。

時代の変化と共に変わり行く街並み。
昔ながらの、変わらぬ懐かしい街並み。
新旧混在の風景は、ボクの中にどのように飛び込んで来るのだろうか。。

行き先は決まった!
地元探訪。
見知らぬ地を訪れるのも良いが、何気なく日々通り過ぎている我が街に着目するのもまた一興。

こころのふれあいを求めて、さあ、いざ鎌倉!!

JR横須賀線鎌倉駅に降り立つ。

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小町通りを、鶴岡八幡宮方面に向かって進む。
目指すは「あの店」。

そう、「天使の忘れもの」の舞台、ラ・プラタ

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ミセスサンタのキッチン ラ・プラタは、年中クリスマスの素敵な異次元空間であり、オムライスは断トツに美味しい!!!
階段を上り、店内へ。

「やあ、久しぶり!」
変わらぬ空間があたたあかい声でボクを迎えてくれる。

壁際の席に腰を落ち着け店内を見回す。

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静寂
荘厳
ともしび
やすやぎ

こころが、至福の時間へと吸い込まれて行く。

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前回食べたのは「天使のオムライス」。

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今日は何にしようか???

デビルのオムライス?
メキシカンミートオムライス??

う~ん。。

ひかれたのはこれ!
1日10食限定のハッシュドビーフのオムライス!!!

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夏の暑さはどこへやら、心地よい涼に包まれた静謐な宇宙空間に身を委ね、オムライスの到着を待つ。

先に来たのはセットのサラダとスープ。
では、いっただきま~す!

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おおおおお!!!
美味しいーーーーーーー!!!!!!!!!

冷製スープ。
ひんやりとした中にしっかりとした味が溶けこんでいる。
これはいい!
オムライスを受け入れる準備にはピッタリ。

ほどなくしてハッシュドビーフのオムライスが到着。

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うわあああああ、美味しそう!

デミグラスソースの香りに思わず笑みがこぼれる。

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天使のオムライスと違って、こちらは白いご飯。

では早速食べてみませう♪

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うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
おいしいいいいいいいーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!

天使のオムライスでタマゴの美味しさを知り、ハッシュドビーフのオムライスで濃厚かつ絶妙な口どけを知る。

何だろう、この美味しさは。
もちろん、味付けやテクニックもあるんだけど、それを超えた何かが在る。

こころに響く美味しさ。

真心。

食を通じた、こころのふれあい。

本当に素敵な店だ。

帰り際、ミセスサンタにお礼を述べる。
「久しぶりにいただきましたが、やっぱりボクの中では飛び抜けて美味しいオムライスです」
「ありがとうございます」
「オムライスブログを書いているんですよ。店を舞台にしたストーリー付きで、ここのお店のも書かせていただきました。オムライスのある風景と言います。ここのお店の話は、中学時代に付き合ってた男女の話で……」

「知ってます、知ってます。いろいろなお店の話を書かれてますよね!」
ミセスサンタの隣りのもうひと方が声をあげる。
「えー、ご存知ですか! ありがとうございます」

「素敵なお話ですよね!」と、ミセスサンタ。

あたたかい言葉に、ボクの中から嬉しさがあふれ出る。

ミススサンタが続ける。
「ここで書いた方に会えるなんて……。主人と話してたんですよ。あのストーリーをお店に飾りたいねって。でも作家の方に無許可で出すのもいけないかと。お会いできて嬉しいです」

「いやあ、ボクも嬉しい限りです。よろしかったら、是非、お店にストーリーを飾ってください。名前と連絡先を書いておきます」

何という素晴らしい、至福の時間。

こころのふれあい。
こころのつながり。
素敵なお店での、素敵な出会い。

2015年8月8日。
この日の出来事が、ボクは生きている証の1ページにしっかりと刻み込まれた。

ラ・プラタのFacebookをリンクに追加させて頂きます……♪

では、併せてラ・プラタでのストーリー、「天使の忘れもの」を。。


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天使の忘れもの

 小さい頃の記憶は現実なのか夢の中のことなのか境界があいまいで、夢で見たことを本当にあったことと思い込み、大人になってもそれを実際の出来事だと信じ込んでいることがある。
 
 でもそれは、小さい頃に限ったことではないのでは。
 
 夢のような本当の話。本当のような夢の話。
 もしかしたら現実と夢の世界に境界なんてなく、気がつかないうちに人はそこを行き来しながら生きているのかもしれない。


   ☆


「ほら、この店」
 夏の夕方が日の入りを躊躇する頃、慎司は、真っ白いワンピースと麦わら帽子を身にまとった晴香と一緒にラ・プラタに向かう階段の前に立った。
「きっと要望に合うはずだよ」


   ☆


「松橋くん?」
 2週間ほど前の朝、いつもと同じ通勤電車のいつもと同じ席に座った慎司の前に、ミュールを履いた透き通った足が現れた。
 寝ぼけ眼で、ゆっくりと頭を上げ、足の持ち主の顔を見上げる。
 慎司を見ながら微笑む女性。
 ビデオカメラの焦点が合うように、やがて慎司の記憶の焦点が定まった。
「あ、えっ、なんで……」
 微笑みながら黙ってうなずくと、女性は
「隣、座ってもいい?」
 そう言いながら慎司の隣に腰掛けた。

 10年ぶりの再会だった。

「戻って来てたの?」
 中学の途中で日本を離れた晴香に向かって、慎司が言う。
「うん、たまたまね。またすぐ帰るんだけどね」

 初めて付き合った相手との再会。

 偶然というのは突然にやってくる。たまたまわずかしか帰ってきていない晴香に、この時間のこの車輌のこの席で会うなんて。
 再会を喜ぶ黒目がちの大きな目。
 さらさらとした長い髪。
 きちんと両膝に置かれた小さな手。
 品のある落ち着いた声。
 大人になった晴香をちらちらと見やる慎司の中から、美しい思い出が堰を切ったようにあふれ出す。

 あふれ出すのは思い出だけではなかった。
 嫌いで別れたわけではない。物理的な距離は、まだ幼い二人には遠すぎた。
 満員電車の空間が、まるで隣に座る晴香と二人しかいない観覧車の中のような、そんな錯覚に陥る。
 どうしようもなく、思いが、10年前に飛び込んでいく。
「もしよかったら、連絡先とか教えてもらえない?」
 自然と口をつく慎司の言葉に、晴香は戸惑いの表情を浮かべると、
「ごめんなさい。私、携帯持ってないし、連絡先はちょっと……」
 申し訳なさそうにそう答えた。
「そうなんだ。わかった。じゃあ、ボクは毎日この席に座っているから、時間があったらまた会いたいな」
 やがて慎司の降りる駅が近づいてきた。
 しばしの沈黙ののち、晴香がつぶやく。
「私も会いたい……」
 どこか憂いをたたえた声だった。
「ねえ、ひとつお願いがあるの」
 席を立とうとする慎司に向かって、意を決したような表情(かお)で晴香が言う。
「どこかで、あのときのクリスマスの続きがしたいなあ。私、2週間後にまたこの電車に乗る用があるから……そのときに会えたら」


   ☆


 ラ・プラタの前に立った慎司は、優しく晴香の手を取り、階段をのぼった。
「なんかわくわくする」晴香の嬉しそうな声が壁に響く。
「じゃあ、入ろうか」そう言いながらドアを開ける慎司。

 その瞬間、一面クリスマスの世界が飛び込んで来た。

「すごーい」大きな目を更に大きくしつつ、それ以上は声にならない晴香。

 お客さんのいない静かな店内は、優しく暖かい雰囲気に包まれている。
 奥のテーブルに着くと、二人はグラスワインと天使のオムライスを注文した。
「これ、そっちに置いといて」
 甘えた声で麦わら帽子を差し出す晴香。それを受け取りながら思わず笑がこぼれる慎司の前を、晴香のつややかな髪の香りと温もりが通り過ぎる。
「こんなとこあったんだあ……」キラキラと輝く晴香の目は、あたりを見回した。
「探したよ、夏にクリスマスができるところ」
「ごめんね、わがまま言って」
「ううん」慎司はゆっくりと首を横に振って続けた。
「神様はボク達を見捨てなかったね。だって、ボクもあの時の続きがしたかったんだから……」
 

   ☆


 中学2年のクリスマスイブ。この日、慎司と晴香は、近所の教会のクリスマスパーティーにクラスの仲間と参加していた。照明は落とされ、ほのかなキャンドルの踊りでパーティーは進んでいく。キリスト教のことはわからないが、パイプオルガンの音色にあわせてみんなで歌う賛美歌に、二人は厳かなものを感じていた。
 そんな中、キャンドルの向こうから晴香が慎司に耳打ちをする。
「ねえ慎司、結婚式ごっこしない。ほら、汝はこの者を妻としてって言うでしょ。あれやろうよ……」
「いいよ」一瞬とまどったが、慎司は頷いた。
 と、その時
「ではみなさん、席を変えて他の方々とお話しましょう」
 主催者の声が響いた。

 結局そのとき、晴香の要望が実現することはなかった。


   ☆


「では、カンパーイ」
 ワイングラスを重ねる二人。
「あの時はりんごジュースだったね」
 二人の笑顔があふれる。
「そうだったね……。ねえ、続きをしようか」

 ♫ Silent night, holy night! All is calm, all is bright.……

「きよしこの夜」が流れる店内は、静粛な空気に包まれている。

「じゃあ私からね。松橋慎司。汝はこの者を妻とし、健やかなるときも病める時も、生涯変わらぬ愛を誓いますか」

「……はい、誓います……。じゃあ、次はボク。青山晴香。汝はこの者を夫とし、健やかなるときも病める時も、彼を愛し、彼を助け、生涯変わらぬ愛を捧げ続けることを誓いますか」

「……はい、誓います」

 粛々と、二人の時間は流れて行く。

 ♫ I‘m dreaming of a white Christmas ……

「うそでもいいから、慎司には一度言ってほしかったんだ。ずっとそれを思ってたの。それと、ここって、なんかお母さんのお腹の中にいるみたいですごく安心する……」
 曲が「ホワイトクリスマス」に変わった頃、天使のオムライスを口にしながら晴香が言う。
「ありがとう、慎司、私のために。これで思い残すことなく帰れるわ。私、すごく幸せよ……」
「今度はいつ戻って来られるの?また会えるよね」
 黙って首を横に振る晴香。笑をたたえた潤んだ瞳の中で、照明がゆらゆらと揺れている。


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 その夜、眠りについた慎司は、遠くから聞こえる晴香の声を耳にした。

「さよなら、慎司」

 ふと、窓の外を眺める。

 トナカイが牽くそりが、澄み渡る天空に向かって駆け上がって行く。
 そこには、まるでウェディングドレスか羽のついた天使の服のような真っ白いワンピースに包まれ、麦わら帽子が飛ばないように片手で頭をおさえながら、一方の手を大きく振る晴香の姿があった。

 それを優しく見守り、手を振り返す慎司。

 ラ・プラタのときと同じ麦わら帽子からのつややかな髪の香りが、そよ風に乗って慎司の元に届く。

 ありがとう晴香。君は遠いところから、わざわざボクに会いに来てくれたんだね。

 あ、忘れ物……。
 慎司は天使のオムライスを前に二人で撮った写真を取り出した。
 ちょっと待ってて、今渡すから……。
 唇をかみしめながら、写真を、紙飛行機の形にひとつひとつ丁寧におり込んで行く。
 もうちょっと。
 もうちょっと。
 君と僕の。
 ボクとキミの。
 ……。

 さあ、できた。
 ふたりと天使のオムライスを乗せた紙飛行機が慎司の右手に握られる。
 晴香、ちゃんと受け取るんだよ!
 慎司の手を離れた紙飛行機は、スローモーションのようにゆっくりと、でも確実に、晴香の元へと飛んで行く。

 また出会ったら、今度こそ一緒になろうね。

 紙飛行機が到着したそりの上で、天使の羽がキラリと輝く。
 やがて小さくなったそりはひとつの光になり、ベガ、デネブ、アルタイルの夏の大三角形の中に吸い込まれ、静かに消えて行った。


 おわり

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2017
07.18

【結果発表】 第1回 細巻き寿司選手権

Category: その他
いよいよ夏の暑い日が到来。
そんな中、停滞した梅雨前線が各地で猛威を振るいました。
被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

さて、短期決戦の細巻き寿司選手権は、今ここに終わりを告げようとしています。

冬に恵方巻を食べるならば、夏に細巻きを食べてもいいではないか。
各地で始まった夏の高校野球の予選ともオーバーラップして、そんな気持ちで思いついた細巻き寿司選手権。
あ、夏はうなぎかな?
まあ、それはともかくとして、無事に投票を終えることが出来ました。

みなさま、ご協力、誠にありがとうございました。
お陰様で、今回も無事、最終結果の発表の場につくことができました。心より御礼申し上げます。


さてさて。
一体どうなったのでしょうか???

いやあ、最後まで手に汗を握る大熱戦でした。

では結果を発表します!!
先ずは8位が2つあります。

◆ 8位

2票 奈良漬巻き

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出典:山崎屋の奈良漬け

2票 ひもきゅう巻き

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出典:SARAH

今いち知名度が低いのか、票がのびませんでした。
寿司屋でひもきゅう巻きを頼んだら美味しそうだし、ツウっぽくてかっこいいですかねえ……。
続いて、7位を発表します。


◆ 7位

3票 新香巻き

170717sushi7.png
出典:日本大全

沢庵にご飯やお茶漬けは美味しいのですが、細巻き寿司の具材としては意外と票が伸びませんでした。
さあ、次からは接戦を繰り広げてくれた細巻き寿司たちです!!


◆ 6位

12票 かんぴょう巻き

170717sushi4.png
出典:日本大全

定番のかんぴょう巻き。
票は集めたのですが、他の寿司がその上を行く結果に!
わさびをつけて食べると違った美味しさを味わえるので試してみてください!
続いて第5位です。


◆ 5位

14票 納豆巻き

170717sushi10.png
出典:日本大全

コンビニでも人気の納豆巻き。
ボクも好きでよく食べます。
人気はありましたが、検討及ばずの結果でした。
では次に行きましょう!


◆ 4位

15票 穴きゅう巻き

170717sushi8.png
出典:日本大全

これは個人的には「意外と人気があるんだなあ」という感想。
かんぴょう巻き、納豆巻きとの接戦を制して見事4位に食い込みました。

ではベストスリーです!


◆ 3位

18票 かっぱ巻き

170717sushi5.png
出典:日本大全

細巻き寿司の代表的存在。
たかがきゅうり、されどきゅうり。
きゅうりをおかずにご飯を食べたりはしないのですが、細巻き寿司にすると何でこんなに引き立つのでしょう。
新香巻きとは対照的な気がします。
では第2位です。


◆ 2位

20票 ねぎとろ巻き

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出典:日本大全

これは美味しいですよね!
軍艦にしても、太巻きにしても美味しいねぎとろ。
さすがの人気です!
1位とは最後の最後まで大接戦を繰り広げてくれました。

さあ、いよいよ第1位の発表です。

ここは、鉄火のマキちゃんに発表してもらいましょう!
ではマキちゃん、よろしくお願いします!!

「はい。では栄えある第1位に輝いた細巻き寿司の発表です。第1位は…・・」

◆ 1位

23票 鉄火巻き

170717sushi6.png
出典:日本大全

うおおおおおおーーーー!!!!!!!!!!!!
第1位は鉄火巻きだあああああ!!!!

「鉄火のマキちゃんおめでとー!」
「日本酒でカンパーイ!!」
「マキ!マキ!マキ!」
会場に「マキコール」が響き渡ります!
会場には多くのマキちゃんファンが詰めかけていたようです。

おーっと、マキちゃんファンがみんなに日本酒を振舞い始めましたぞー。
「どうぞ!」
あ、私の手許にも届きました。

ん?

さらにはなんだか強そうな二人組が……。

ビューティビューティ♪
ビューティペア♪

ビューティビューティ♪
ビューティペアーーー♪

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出典:sutakorasacchan

な、なんと、マキつながりでマキ上田とジャッキー佐藤のビューティ・ペアも参戦だあ!

会場がすごいことになってきました。
これは体中にアルコールが。
いや、アドレナリンが……。

やっぱり寿司には日本酒がいい!

飲めや―!!!!!

歌えやー!!!!!

かけめぐーる清酒♪
あ!
かけめぐーる青春♪

やばい!
収集がつかなくなってきた。

え?

時間がない?
放送時間が押してる?
巻きで行ってください???
では細巻きで。。

以下の票がみなさまにいただいた投票の結果です。

170717sushi2.png


コメントもいただき、ありがとうございます!
こちらも載せましょう♪

170717sushi1.png


さあ、すべての発表は終了しました。
いかがでしたでしょうか。
これを機改めて細巻き寿司に注目したりオリジナルを作成するのも面白そうですね。

改めて申し上げます。
みなさま、寒さを吹き飛ばすアツい投票、本当にありがとうございました!!

さあ、この勢いに乗って暑い夏を乗り切りましょう!

次の機会にも、何卒よろしくお願いいたします。

皆さま、ありがとうございました!!

では最後は、場を盛り上げてくれた細巻き寿司に感謝の意を込めて、この曲を!

● かけめぐる青春 ビューティ・ペア




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2017
07.16

【投票】 第1回 細巻き寿司選手権

Category: その他
7月15日 追記

7月14日現在の途中経過です!

スゴイ激戦です!!
上位は、鉄火巻き、ねぎとろ巻き、かっぱ巻きといったところ。
これを穴きゅう巻きが追う展開。
納豆巻き、かんぴょう巻きは思ったより票がのびていません。

さあ、残りあと2日。
引き続きよろしくお願いいたします♪

***************************************

みなさま、ご協力よろしくお願いいたします
さあ、投票です!

※受付期間中の通常の記事はこの記事の次(下)からになりますので、そちらをご覧ください


それでは試合開始です!

先ずはいつもと同様にルールの説明です。

一人で何回も投票ができます。
 同じ寿司に何回も投票しても良いですし、違う寿司に投票してもOKです。

● 投票期間

 7月11日(火) ~ 7月16日(日)予定
  ※今回は短期決戦! でも、投票状況により終了日は変動するかも……

● コメントの記入は自由です(記入しなくてもOK)

● 途中経過を公開します

● 不明な点がありましたらコメント等でご質問ください

おー!
な、なんと、鉄火巻きを振舞いながら旅をしている男勝りな女の子、「鉄火のマキちゃん」が応援に駆けつけてくれましたあ!

170711maki1.png
出典:アンパンマンと鉄火のマキちゃん

鉄火巻きに限らず大体なんでも巻き寿司なら作れる「鉄火のマキちゃん」。
「みんなガンバってー!」と、その大きな声援が場内に響き渡っています!!!

さあ、盛り上がっていきましょう♪

ではみなさま、投票のほどよろしくお願いいたします!








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2017
07.10

【予告】 第1回 細巻き寿司選手権開催!

Category: その他
今年の春、いつも使っていたノートパソコンの液晶が壊れた。
しばらくはモニターを接続して使っていたんだけど、面倒なので中古パソコンを購入。

しかし!

その中古パソコンが突然起動しなくなった!

うわっ、やばい……。

ネットで調べると、どうやら原因は熱によるもので、その機種には多くある現象らしい。
(欠陥商品扱いされている)

仕方がないので、春まで使っていたパソコンを再度使うことに。
やっぱり、ちゃんと新品を買わないとダメかなあ。

さてさて、閑話休題。

細巻き寿司の投票をやります!!

出場選手は、今回はみなさまからの推薦ではなく勝手に決めさせていただきました。
wikipediaに出ている細巻き寿司です(以下、wikipediaより転載)!


◆ かんぴょう巻

干瓢を水で戻し甘辛く煮たものを使用。
単に「細巻」「海苔巻き」「鉄砲巻き」とも呼ぶ。
かんぴょうはみりん・砂糖・醤油で濃いめに味付けして冷まして切る。
かつて江戸前寿司においては最も標準的な巻物である。


◆ かっぱ巻

キュウリを使用。
店舗・家庭により「きゅうり巻」とも。
河童(かっぱ)の好物がキュウリであることに由来。
当初の名称は「きゅうり巻き」だった。
なお、スシローやくら寿司では、ライバル店のかっぱ寿司を連想させるということで、「きゅうり巻き」の名称を使っている。


◆ 新香巻

沢庵漬けを使用。ゴマなどを振ることもある。


◆ 奈良漬巻

奈良漬を使用。
現代ではあまり一般的ではなく、老舗の寿司屋でのみみられる古風な種である。


◆ 納豆巻

碾き割り納豆を使用。
青味には青紫蘇が好んで用いられる。


◆ 鉄火巻

鉄火巻は鮪を使用する。
使用されるマグロが火で真っ赤に熱せられた鉄と同じように赤いこと、博打を行う場所(鉄火場)において片手間に簡単に食べられていた(イギリスのサンドウィッチ伯により、大好きなトランプゲームをしながら手軽に食べられる物はないかという発想で生まれたサンドウィッチと発想は同じ)など諸説名前の由来がある。


◆ ねぎとろ巻

ネギトロ(マグロの脂身)を使用。
マグロの中落ちを利用する物もある。
ネギが散らされる事も多い。


◆ ひもきゅう巻

アカガイのヒモ(外套膜)とキュウリを使用。


◆ 穴きゅう巻

アナゴとキュウリを使用。
甘い煮詰めを使ったりわさび醤油で食べる。


今晩準備して、明日より投票を開始する予定ですのでよろしくお願いいたします!

では、景気づけにこの曲を!

シブがき隊のスシ食いねエ!




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2017
07.07

【再掲載】春夏秋冬

Category: その他
2017年7月7日、午前5時。
今日は七夕。
ボクが住んでる地域は気持ちよく晴れている。
織姫と彦星はめでたく会えるのだろう。

さて、そんな七夕の日。
子供の頃、短冊に願い事を書いて笹に結んだっけ……。
もっとも、どんな願い事を書いたのかはまったく覚えていないが。

みなさんはどんな願い事を書きましたか?

今日は、3年前の七夕の日に書いた記事の再掲載。

え?

また手抜き?

うっ!

まあそのー。
いや、「ちょっと振り返ってみたくて」ということで……。


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"人生とは、蚊に刺されたようなものではないか"

二十歳(はたち)の頃、ふと、そんなことを思ったことがある。
蚊に刺されない状態、つまり何事もない「無」の状態が、「蚊」という媒体によって「有」に変わる。
イコール、人生の始まり。

蚊に刺されたら痒くてたまらない。
刺されるなんて嫌だしストレスなんだけど、刺されちゃったら仕方がない。
痒みを鎮めるために手を打つことになる。

「かいちゃおうか?」
「いやいや、それだと長引くから薬を塗ろう」
「でも、痒くて痒くて、かいたら気持ちいいじゃん」
自問自答を繰り返す。

「やっぱ、かいちゃえ!」
痒い所に手が届く。
そう、かくのって、気持ちいいんだよねえ……。
たまらなく、気持ちがいい。
蚊に刺されなかったらわからない気持ちよさ。

やがて痒みは収まり、何事もなかったかのような「無」の状態に戻って行く。
無から有へ、そしてまた無へ。
この繰り返し。
まるで季節が巡るようだ。

春夏秋冬。
季節に春夏秋冬があるように、人生にも春夏秋冬がある。
命が芽生え、深緑のごとく青春を謳歌し、やがて赤く染まる葉に秋の心を覚え、静かに冬を迎える。

朝昼晩だって春夏秋冬のようなものだ。
爽やかな朝風。煌めく陽光。深淵なる夜の闇。

肉体は、否が応でも春(あるいは朝)から始まり、最後は冬(あるいは夜)へと向かって行く。

精神はどうだろう。
肉体と同じで、年齢を重ねるに連れて変わっていくものなのかもしれない。
ただ、間違いなく違うのは、精神は自由に春夏秋冬(朝昼晩)を行き来できるということ。

若々しい老人。
老けこんだ若者。

冬の次には春が来る。
夜が明けたら朝が来る。
この「当たり前のこと」の意味を理解していれば、精神は、きっと今まで以上に自由に飛び回ることができる。

今は7月7日の午前5時。
今日も新しい朝がやってきた。

人生は、季節(とき)を巡る。


● 時をかける少女 原田知世




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2017
07.04

【再掲載】 去りゆく梅雨に

Category: その他
細巻き寿司は、けっこう人気があるようだ。
なので、投票をやろうと思う!!

みなさま、投票がはじまりましたら、ぜひ、ご協力のほどお願いいたします!

さて……。

台風が日本列島を縦断する予報のようだ。
被害がないことを祈る。

もう7月だし、台風が過ぎると梅雨も終わりかな。。
今日は、そんな2017年の梅雨を名残りおしみつつ、3年前の7月4日に掲載した記事の再掲載。


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午前4時。
東の空が白み始める。
ボクの住む街に、昨晩からの雨が降り続く。
振り子時計よろしく規則正しく屋根をたたく雨音。
その響きは、去りゆく梅雨の別れの声なのか。

紫陽花の花とも、もうすぐさよならだ。
結局、でんでんむしにはまだ出会えていない。

窓を開ける。
ちょっとだけ愁いを帯びた風が、雨のにおいを部屋に運ぶ。

風さん、おはよう。
今年の梅雨はボクの人生の中でどんな季節だったんだろう?
心に刻まれるような思い出ができたわけでもないけれど、でも、「雨が好きになった」のはひとつの変化だと思う。

子供の頃、黄色い傘をさして長靴でちゃぷちゃぷした水たまり。
いつまでも飽きることなく無邪気に自然と戯れてたあの頃を、少しは思い出すことができたかな……。

素直な自分。
感動する心。
自然とあふれる、笑み。
そして、感情のままに流す、涙。

この世に生まれ、自分ひとりの世界から、親を知り、家族を知り、友人を知り、他人を知る。
その過程で、自分と他人(ひと)との適度な距離を見つけて行く。
思いとは裏腹のことを伝えることができる「言葉」を覚え、演技する自分が出来上がる。

素直に生きよう。
いや、素直に生きたい。

大切だと思うことを、こころの底から「大切だ」と叫び、本当に大切にして生きて行きたい。

「大切な思い」と「大切な思い出」を抱き、明日へと向かう。
やがて来る盛夏。
空もこころも、からっと晴れるかな。
それとも……。

どうなるかは、自分次第。

● 雨待ち風  スキマスイッチ




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2017
07.02

オムライスと細巻き寿司

Category: その他
小学校低学年の頃のこと。
午前中で授業が終わる土曜日は給食がなく、家に帰ってお昼ご飯を食べるのが常だった。

「今日はなにかなあ???」
学校からの帰り道、岐路で友だちと別れ、メニューを想像しながら家路を急ぐ。

土曜日の昼食なので、そんな手の込んだ料理が出てくるわけではない。
おかずも不要で簡単にできる料理。

オムライスまたはケチャップライス!
前の晩の残りのご飯を炒めて作れるこの料理は言うまでもなく大好物。

そしてもうひとつ好きだったのが、


細巻き寿司!


まだコンビニがない時代だしスーパーの総菜コーナーも充実していなかったので、「出来合いのものを買ってきて家でご飯として食べる」代表格と言えば「細巻き寿司」だった。

近所のスーパーには多くの種類が売られていたわけではない。
あるのは「かんぴょう巻き」と「カッパ巻き」。

170702sushi1.png
出典:sharetube


「鉄火巻き」や「お新香巻き」、それに「納豆巻き」などはなかった。
それでも、「外食」にあこがれていたせいもあってか(家で作ったご飯ではなく買ってきた食べ物=外食に近い印象)、はたまたファストフード好きの性(さが)なのか、妙に好きだった。
恵方巻きではないが、切らずにまるごとかじったりもしたっけ……。

あとは「いなり寿司」や「太巻き寿司」。
これらも好物だけど、でもこれらは、土曜日の昼食としては細巻き寿司ほど記憶には残っていない。
いなり寿司は日曜日に家で作ってくれた記憶が強いし、太巻き寿司は「たまに買ってきてくれてたかなあ???」といった程度の記憶しかない。
細巻き寿司と同等レベルで記憶に残っているのは、ご飯ものよりもむしろ団子。
「あんこ」と「みたらし」。
種類はこれ以外はなかったのだと思う。

土曜日の昼ご飯の定番。
オムライスと細巻き寿司。

うーん。
懐かしいなあ……。


細巻き寿司の好物度は、小学校高学年になると生活圏や嗜好も変わりカップラーメンやハンバーガーを食べる機会もできて幼少の頃よりはちょっと下がってしまったのだが、今でも好んで食べている。
大人になって「かんぴょう巻き」にワサビをつけて食べる美味しさも知った。

あ、そうだ!
久しぶりに投票をやろうかな。。

好きな細巻き寿司!

かんぴょう巻き
カッパ巻き
鉄火巻き
お新香巻き
納豆巻き
ねぎとろ巻
あなきゅう巻き
などなど

170702sushi2.png
出典:sharetube


どうだろう???
ちょっと考えてみよう!


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