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2018-04

ひろさと - 2018.04.30 Mon

甲州街道に宿るお茶屋のこころ

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花粉症絶頂期の春まっさかりの頃、ふらっと山梨県の大月にでかけた。
目的は、もちろんオムライス!
この時期に山に出かけるなんて、花粉症に悩まされる者としては自殺行為と知りつつ、それでも行きたい衝動がそれを上回った。

小田急線で町田に出て、そこからJR横浜線、中央線を乗り継いで大月駅に到着!
雲ひとつない青空の下、大月-河口湖間を結ぶ富士急大月線の電車が、のんびりと出発の時を待っている。

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いやあ、好きなんだよなあ、こういうローカルな街の景色。

目的の店は駅からちょっと離れたところにある。

商店街を抜け、国道20号線をまっすぐ西に向かい一路目的地へ!

ネット検索で店情報を探すと、出しやすいからなのかニーズが多いからなのか、駅のそばの店が多くヒットするが、駅から離れたところに美味しい店があることは世の常。
今回も、嗅覚がその店は間違いなく美味しいだろうと訴えかけてくる。

桂川にかかる大月大橋を渡る。

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ここまでくればもうすぐ。
大月駅からは15分ほど歩いて到着!

その店の名は、ひろさと

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はじめてまじまじと見るのだが、国道20号線沿いにある店なので、実は何回も店の前はクルマで通過している。

失礼だが、お世辞にもオシャレとは言えない建屋の佇まい。
そしてコカコーラの看板の横にかかれた「ひろさと」の文字。
まさに、これぞ「昭和のドライブイン」。

ドアをあけて店内に。

時刻は昼の12時。
先客は、各々個人客の男性3名。

入口に近いだるまストーブの横のテーブル席の一角を陣取り、店内の様子をうかがう。
奥には座敷もあり、結構な人数が入れる様相。
厨房の前のカウンターにはサイン入りの色紙が並べられている。


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取材も多いのかな?
そう思って確認したところ、この店の「おつけだんご」が評判らしい。
「おつけだんご」は、味噌汁の中に旬の野菜と小麦粉を水で溶いた団子を入れた料理。
養蚕が盛んだった市内の農家で食べられてきた料理で、B-1グランプリにも出展された逸品!
名前の由来は、大月の団子汁(つまり、「おおつきだんご」)が「おつけだんご」となまった説や、 「おみおつけ(お味噌汁)」の中に一口大の団子を入れて煮込んだことから、「おつけの中の団子」で、「おつけだんご」と呼んだ説などがある。

そんなおつけだんごも魅力だが、目的はオムライス!

フロアのおばさま、あ、おねえさまにオムライスを注文。

「オムライス一丁!」
フロアのおねえさまの明るい声が店内にはじける。

「はーい!」
厨房の中には3人のおねえさまがいるが、その中のひとりの声がそれに呼応する。

阿吽の呼吸というか、そのやりとりのリズムが妙に心地よい。
それはちょうど、カーリングの作戦を決めているときの選手たちのやり取りのようだ。
(平昌オリンピックの後だったのでそう思えたのかもしれないが)

「オムライス、そろそろできま~す!」
「うん、うん!」

そして目の前にオムライスが登場!

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おー!
これぞオムライスってカンジ。

玉子とケチャップの掛け具合も最高!

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だるまストーブと共演!

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では、いっただきまーす!

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アツアツのお吸い物にアツアツのオムライス!
ハムとネギの入ったケチャップライスがすごく美味しい。
メニューに「チキンライス」もあるのが納得できる。

「炒め方が絶妙で美味しいですね!」
オムライスを作ったおねえさまが厨房から出てこられたので、感想を述べる。

「大盛もできますよ。あと、大盛の大盛も。それぞれ100g増し、200g増しです!」

普通でもボリュームがあるので、大盛はかなりの量だと想像できる。
他のお客さんが食べている定食のご飯を見てもご飯の盛りが多い。
街道沿いという場所柄、トラック運転手などのお客さんも多いのもその理由なのだろう。

うん、満足満足!

食事を終え、付近を散策。

山道を高川山方面へ。

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と、こんな看板が!

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え!
ど、どうしよう……。
ここで引き返すか?

いや、せっかく来たので。

更に歩を進めると「大月防空監視哨跡」に到着。

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記念碑のそばにある案内板には以下の内容が記されている。

大月防空監視哨跡

日本は昭和一六年(一九四一年)一二月アメリカ・イギリス等に宣戦布告をし、第二次世界大戦に突入した。
緒戦こそ戦果が上がったが軍事も経済も豊かな連合軍にかなうはずもなく、昭和一七年のミッドウェー海戦に敗れてからは不利を余儀なくされた。
昭和一七年米爆撃機による本土初空襲があり、空の守りとして「民防空監視隊」が組織された。
その時山梨県には甲府・大月・南部に監視隊本部が設置され、その下にそれぞれ一五・一〇・七の監視哨が置かれた。
大月監視隊本部は、昭和一八年暮れに猿橋から大月へ警察署と共に移転し、傘下には、丹波・西原・上野原・七保・大月・笹子・谷村・吉田・精進・河口の各監視哨があった。監視哨は、哨長一名監視隊員九名で編成され、三交代で昼夜を分かたず空の守りについていた。
その役割を、昼は二名で双眼鏡で空を監視し、夜は一名が監視、一名は聴音壕の中で飛行機の音を聴き飛んでいる方向や機種を探り、一名は電話番としてキャッチした情報を本部に伝えるという、分担制で果たしていた。
左にある縦穴は聴音壕の、右の平らの部分は事務所のあった跡である。
監視隊本部では、各監視哨からの情報を、女子隊員が警察電話を使い、直通で東部軍管区へ通報した。
東部軍管区では、これらの情報を、警戒警報や空襲警報を発令したり、立川にある飛行集団本部に連絡し、迎撃の飛行機を発進させたりする判断の資料とした。
昭和一九年サイパン島が占領され、そこから飛び立つアメリカ爆撃機B29は富士山を目標に北上し、東に折れて京浜方面へ、西に進んで中京方面へ向かうという進路を取るようになり、大月の監視哨の役割は重要性を増してきた。
昭和一九年から二〇年にかけて、B29による本土爆撃は三五三回におよび、東京をはじめ二〇〇近くの都市が空襲され、八月には広島・長崎に原爆が投下された。
八月一五日敗戦。
「国破れて山河あり」、そして疲弊という無謀な戦争によるつけも残った。
戦後半世紀を経た今、この地から望める大月の町を眺めるにつけ、世界平和が続くことを祈らずにはいられない。
五〇年前の苦しみを平和への一里塚ととらえ、この記念標を建てた。
決して戦争賛美の為ではない。
(この文は、当時の大月監視隊本部隊長山口明男氏の貴重な体験談をもとに作りました。)

平成三年 大月公民館

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案内板に書かれた年表を見ると、大月も空襲にあい、54名の方が亡くなられたとある。
これは案内板に書かれている聴音壕。

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富士山を目標に北上したB29が東に行くのか西に行くのか、それを見極める大月監視哨の重要性は手に取るようにわかる。
日本を守るために、昼夜を問わず必死に監視をしていた人たちがここにいたのかと思うと感慨深い。

眼下には、真っ青な空の下で、休日を謳歌する昼下がりの街が広がる。

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平和であること。

昨日と同じ今日があること。

空襲の恐怖におびえることなく過ごせること。

明日を信じて生きられること。

そして感じる、美味しいオムライスをほお張れるしあわせ。

2018年、春。

大月にて、いつまでも変わらぬ平和を祈願する。


■ ひろさと 食べログ情報
・電話:0554-22-0859
・住所:山梨県大月市大月町花咲1660-7
・交通手段 上大月駅から447m
・営業時間:[月~土]11:00~14:30 17:30~20:00
・定休日:日曜・祝日

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ビストロ・ぽわぶる Bistro Poivre  - 2018.04.22 Sun

小山の街角に咲く大輪の花

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「たから園現代工芸」を後にして、もうひとつの目的を果たすべく小山駅へと向かう。

目的のオムライスがある店は、駅から徒歩数分のところにある、
ビストロ・ぽわぶる

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センス良くオシャレに飾られた入口を抜け店内に。

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「いらっしゃいませ」
若者の大きな声が響く。
大きな声と言っても居酒屋のそれとは違った落ち着きのある言い方で、とても好感が持てる。

カウンターに案内され腰を落ち着け「花咲オムライス」を注文。

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店内をぐるりと見やる。

目の前に並ぶワイングラス。

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どうやら、このテーブル席ではこれから会食が行われるようだ。

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スピーカーから流れるイージーリスニングに耳を傾けながら、宴の始まる前の静かな時間を楽しむ。


出来上がりを待つ間にじっくりとメニューに前を通す。
以下はメニューに書かれたこの店で使用している素材の説明。



愛と感謝の麦飯石水を全ての料理と飲み水に使用しています。
■水道水を「麦飯石」に通すことでミネラル豊富なおいしい水に変えます。「麦飯石」は二万五千種類以上の元素からできており、それらの触媒作用により、人体に必要なミネラル(鉄・カルシウム・マグネシウム・ケイ酸など)を水中に溶出。水はおいしく、腐敗しにくくなります。
■野菜や魚を「麦飯石水」に浸すことにより鮮度が保てます。
■「麦飯石」は、石表面の無数の小さな孔が、水中の残留塩素・アンモニア・雑菌などの不純物・有害物質を吸着します。


低コレステロールの地養卵、蘇った昔の味「きぬ」を使用しています。
■黄身は鮮やかなオレンジ色、甘みとコクがあり美味しい卵。
■体にとても良いとされる、ビタミンDとビタミンEが通常の卵より多く含まれています。
■品質の良い卵は、健康な鶏より生まれます。自然環境の豊かな地で若い鳥に厳選された飼料(海藻、ヨモギ、木酢酸を配合)を与え日々愛情を込めて育てられた鶏の卵です。


モンゴル産天然岩塩とカマルグ産海水天日塩を使用しています。
■モンゴル産天然岩塩とは・・・はるか遠い昔、モンゴル大平原は、科学物質による汚染とは無縁の美しい海でした。そんな古代の海は悠久の時間を経て岩塩の地層を形成しました。すっきりした塩味で苦味がありません。
■カルマグ産の塩とは・・・フランス地中海カマルグ地方の塩。地中海を望むローヌ河口のデルタ地帯カマルグ西部にある田園”エッグ・モルト”では、ローマ時代から塩の生産がおこなわれて来ました。カルマグ産の塩は、水と土壌の性質が良いため、精製していないにもかかわらず、美しい白色です。

ピラフ
北海道産小豆、茨城産青大豆を自家製チキンスープで炊き上げました。
■スペインのパエリアのように野菜とお米をオリーブオイルで炒め、鶏ガラと野菜からじっくり旨味を抽出した自家製チキンブイヨンで炊き上げた、お米一粒一粒に旨味が染み込んだ美味しいピラフです。

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なるほど。
これは期待が高まる。

しばらくしてサラダが到着!

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では、いっただきま~す!!

うん、おいしい!

いい具合に冷えていてシャキシャキで、ほんのりと甘みのきいたドレッシングとの相性もとても良い。
自然の旨みを感じられ、サラダを口にしたこの時点でオムライスの美味しさも確信!


そして、いよいよ真打のオムライスが登場!!

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おー、美しい!
カウンターに並ぶ姿が絵になる♪

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中のご飯はピラフで、具材は鶏肉、マッシュルームなど。
では、さっそくひとくち。

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甘めのトマトソースにふわふわの玉子がよくマッチ。
素材の旨みを活かしつつ、ていねいに作られたオムライス。
20年以上足し継がれてきたハヤシソースのオムライスも食べてみたい!

店主にお礼を述べ、満足を胸に店を後にする。

ちなみに店主の秋本さんはとても話しやすい方で、気持ちのよい応対をしてくれる。
ヒトサラにはこんな紹介記事が……。

茨城県出身。
子どもの頃、独身寮の食事をつくる母の手伝いをしたり、料理人をしていた叔父の姿を見て育つうちに食の道へ進むことを決意。大阪あべの辻調理師専門学校へ入学し、ここで料理の基礎を学ぶ。
その後、東京都内のフレンチ店で修行を重ね、小山で独立。現在は【Bistro Poivre】にて独自のアレンジを加えた創作フレンチを中心とした多彩なメニューを提供している。


なるほど。
生まれながらにして料理人になることが運命付けられていたようなお方だ。

しかし、単なる料理人ではない。
水、卵、塩、ピラフのこだわりはもちろんのこと、先に紹介したこの店のメニューには、こんな素敵なことも書かれていた。


Love & Thanks × Cuisine

「愛 感謝」という言葉を見せた後に凍らせた水の結晶です。
美しい形ですね。
他の言葉を見せるとそれぞれ違う形になります。
悪い言葉を見せると結晶の形が崩れてしまいます。
人体には70%の水があると言われ、地球にも70%の水を湛えています。
僕は美しい言葉、想いを常に選んで日々を過ごしたいと思います。
皆様も気分よく、美しい日々をお過ごしください。

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素敵な言葉だ。
秋本さんにはぜひ、これからも美味しい料理と美しい思いを提供し続けてほしい。

「思川」に思いを馳せ、
「たから園現代工芸」で思いを感じ、
そして「Bistro Poivre」で美しい思いと出会った。

2018年、小山で巡り合った「思い」。

これからも大切にして過ごして行きたい。


■ビストロ・ぽわぶる 食べログ情報
・電話:0285-22-8986
・住所:栃木県小山市中央町3-11-27
・交通手段:JR小山駅西口から 徒歩3分
・営業時間
 ランチ 11:30~14:30(L.O.14:00)
 ディナー 18:00~21:30(L.O.21:00)
・定休日:月曜日

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2018 さくら、咲く - 2018.04.03 Tue

小山のオムライスの前に、今が旬のさくらの記事を……。

出会いと別れの季節に咲き誇り、そして散り行くさくら。
年々と、そんなさくらに対する思いは強くなって行く。

自然を愛でるこころ。
人と人のつながりを大切に思うこころ。
それは相通じるものがあると思う。

ということで、さくらの詩を書いてみた。

****************************************

さくらの君へ

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朝のさくら
ひとり歩く散歩道


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木漏れ日吹きぬく春風に
ゆれる君の笑顔


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昼のさくら
春のうららのひとり旅


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満開つき抜く青空に
はじける君の笑顔


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夕のさくら
ひとり佇む街角で


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暮れなずむ陽の向こうに
はにかむ君の笑顔


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夜のさくら
ふたり遊びし公園で


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まあるい灯りの真中に


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たいせつな、君の笑顔



さくらの君へ

朝のさくら
ひとり歩く散歩道
木漏れ日吹きぬく春風に
ゆれる君の笑顔

昼のさくら
春のうららのひとり旅
満開つき抜く青空に
はじける君の笑顔

夕のさくら
ひとり佇む街角で
暮れなずむ陽の向こうに
はにかむ君の笑顔

夜のさくら
ふたり遊びし公園で
まあるい灯りの真中に

たいせつな、君の笑顔

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Author:Omunao
神奈川県に住むオムライス好きの男性です。
食べに行ったお店の超個人的食べレポと、その店で思い浮かんだショートストーリー(食べレポのページにくっついています)、それと気まぐれ記事を好き勝手に書き綴ります!

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