2014
03.22

YOU (再掲載)

うわあ、忙しい!
業務多忙にて、更新が滞ったらスミマセン。

さて。

だんだん暖かくなり、春を感じます。
出会い、そして別れの季節……。

今日は江の島の「食事喫茶 おしゃれ工房 游」でのストーリーの再掲載です。

ジュンとユウ

それは、「純粋」であり、「優しさ」である。



碧い海から潮風に乗ってやってきたオムライス

游外観


この日はゴールデンウィークの谷間の木曜日。
ふと海が見たくなった。そういえば江の島にオムライス食べられる店があったよなあと思い、ネットで調査開始。
おーあったあった。「食事喫茶 おしゃれ工房 游」。

思い立ったが吉日、即決して12時前の到着を目指して出発。

場所は非常にわかりやすい。
小田急線の片瀬江の島駅の改札を抜けたら、橋向こうの正面に背の高いビルが見える。このビルの5F。
訪問した時間は11:50。ゴールデンウィークで混んでいるかと思いきや、この日は谷間でお客さんはまだいない状態。
エレベーター前にメニューが貼ってあるんだけど、あれ?オムライスの名前がない……。
一抹の不安が頭を過ぎる。

しかも、

あれ、店員が誰もいないぞー……。
小さな男の子がひとり、店を取り仕切っている。

「もうやってますか?」
う~ん、ミニカーを握ったこの子に聞いても拉致があかない。可愛いんだけど、まだ店を取り仕切るにはちょっと早すぎるよなあ……。

「すみませ~ん」
「いらっしゃいませ」
厨房からやさしそうな声が近づいてきた。
男の子のおじいちゃんらしい。
「もう大丈夫ですか? あと、オムライス、あります?」

どうやらゴールデンウィークは時間がかかるメニューは外しているとのこと。なのでオムライスはメニューに出ていないのだが、特別に作ってもらうことに(決してわがままは言ってないですよ~)。
すいている時間に来てよかった。

装飾にピアノを弾くクマさん。小さな楽隊。なんかゴージャスで面白いぞ~。

游店内


江の島が正面に見えて、眺望も抜群。この日は朝の雨が止んで、爽快感も格別。
席は木のテーブルに各10人×5ほど。店内にはジャジーなピアノの曲が流れている。これはいとしのエリーだな。

主なメニューは以下の通り。
・游の定食(お惣菜、釜揚げしらす、魚の唐揚げ、和え物・サラダ) 1,500円
・かき揚定食(お惣菜、しらすと野菜のかき揚げ、和え物) 1,500円
・しらす三昧定食(生しらす、釜揚げしらす、しらすのかき揚げ、和え物) 1,500円
・魚の唐揚げ定食(お惣菜、唐揚げ、和え物) 1,300円
※全品ご飯、味噌汁、香の物つき

男の子と「やあ」なんて会話?を交わしているうちにオムライスが到着。

出ました、しらすのオムライス!!

游オムライス1ー2


ネギ、しらす、タマゴの淡色基調の配色に海苔がアクセントとなり、上品にまとまっている。
さすが、和風。
味噌汁つきで1,500円。量は少ないかな。

游オムライス2

游オムライス3


さてさて味はどうだろう。
うん、しらすの味を上手く引き出している。
オムライスとしらすが、お互いを引き出すようにまとめられている。
なので、タマゴには塩をつかっていないとのこと。
それと、味噌汁ととてもよく合う。
と言うか、この味噌汁、ダシがすごく効いていてめちゃ美味しい!
帰り際に聞いたんだけど、どうやら大根おろしを混ぜているとのこと。なるほど、いろいろな工夫があるんですね……。

味だけでなく、この店の工夫は随所に施されている。クマさんは座っているだけでなく自動演奏してくれるようだ。他にも130年前のイギリスのオルガンや、帆船型のサイドボードなど、ふんだんな装飾品が出迎えてくれる。
食材にもこだわりをもっていらっしゃるようだ。詳しくはお店の下記ホームページをご覧ください。

いかがですか、江の島の夕陽を眺めながらの食事なんて。
そのあと、もしかしたらいいことがあるかもしれませんよ……。

さて、食事が終わった後は、可愛い坊やがエレベーターのボタンを押してくれた。
ありがとう、じゃあな、バイバイ。立派な大人になれよ(大人の貫録を出して渋めに)。

ヒュー、ガシャン(エレベーターの扉が閉まる音)。

ん? 何か忘れているような……。
あーーー、入口の写真を撮るの忘れたーーーー!!!!!
戻るのカッコわる~。

2013年5月2日
■店舗情報
・住所:神奈川県藤沢市片瀬海岸1-12-17 江の島ビュータワー5F
・電話:0466-26-4300
・営業時間:11:30 ~ 20:00(L.O.19:30)
・定休日:火曜日

食べログ情報がないので、お店のURLを掲載します!

http://www.osharekobo-yu.com/

游花



You

 江の島ビュータワーのエレベーターを降り屋外に出る。
 一瞬にして、眩い光あふれる134号線と、その向こうに広がる碧い海が飛び込んで来る。

 ふと空を見上げる。

 どこまでも突き抜ける青が、東の果てから西の果てまで、海に負けじと一直線にキャンバスを染抜く。

 海の彼方を見やる。

 5月を乗せた浜風が、ジュンの長い髪をやさしくなでる。
 ドキッとするほどやさしい風。それはまるで、ユウのぬくもりのような……。

“今日のオムライスはどうだった?満足?”
 ユウのお決まりのセリフが、波間に浮かんでは消える。

「オムライス? そんな女子供の食べるものオレが食えるわけないだろ。まったく、どこまで少女趣味なんだよ。オレの方が年下なんてうそだろ」

「わかったよ。1回だけだぞ、1回だけつき合ってやるよ」

「なんか意外、美味しいなあオムライスって……」

「今度はどこにする? オレもさがす。オレの方が見つけるのうまいかもよ。ワハハ」

 バカじゃない。
 白い波頭に紛れる潤んだ思い出が、気丈に微笑む。

「その恰好なら大丈夫だな。よし、送って行ってやる。後ろに乗りな」
天気予報に反して急に降り出した雨に見舞われたバイトの帰り、それがユウの背中を感じた最初だった。
「いいか、しっかりつかまってろよ」
 はじめて乗ったバイクの後席。
 なぜだか安心感のある大きな背中。
 怖くてずっと目をつぶっていたけれど、ずっと続けばいいのにって思った時間、不安はなかった。

「いいか、夏の暑い時でも、絶対に長袖長ズボンだぞ。オレは運転には自信があるけど、いつ何があるかわからない。バイクはちゃらちゃらした格好で乗るものじゃない。それは例え後席に乗るときだって同じだ。それを守れるなら、いろいろなこところに連れてってやる。え? 強がった言い方するなって? 素直に一緒に行きたいって言えって……」

 ユウの背中を感じ、一緒に同じ風を感じ、そして、ひとつになった。

「え? バイクの免許を取りたい?」

 私も走りたい。一緒に、走りたい。どこまでも。

「おめでとう、じゃあ、プレゼントにレーシングスーツを買ってやる。飛び切りカッコいいやつ。可愛いじゃなくて、カッコいいやつな」

「おー、似合う、似合う。サイコーだよ。どこから見てもいい女だ。あぶねーなあ、浮気心なんて起こすなよ」

 大丈夫だよ。私はそんな女じゃないから。それに、……わかってるでしょ。

 ずっと一緒にいようねって。

 5月になったら、一緒に……。

「オレ、4月から正社員登用されるんだ! いつまでもバイトじゃあ嫁さんももらえないしな。あ、そうそう、5月の休みに泊りがけでツーリングに行こう。1号線から北鎌倉、鎌倉を抜けて海に出て、で、江の島の游でしらすのオムライスを食べよう。オレ、実はしらす大好きでさあ、すげー興味あるんだよね。第一、游って、オレと同じ名前で親近感わいちゃうし。それとね、そのツーリングでサプライズを用意しようと思ってる。え?言っちゃたらサプライズじゃないって。そりゃあそうだ」

 游のオムライス、美味しかったよ。あなたの分まで食べちゃったから。しらすのしょっぱさがちょっと沁みたけどね……。

 私は元気だよ。

 平気。

 バイクに乗るようになって、強くなることも、あなたに教えてもらったから。

 ジュンは、愛車CB400Fにまたがり真紅のヘルメットをかぶると、勢いよくイグニッションキーをひねった。

 これから西に走ってくよ。

 あなたが計画してくれたルートを、ちゃんとトレースするからね。

「ジュン、オレは悔しい。だけど、お前に出逢えてよかった。感謝してる。お前には、絶対に幸せになってほしい……。幸せにならなかったら、本気で怒るからな……」

 早いよ。早すぎるよ、ユウ。
 でも、悲しみとだって、仲良くなってみせるわ。

 ヒュイーン、ヒュイーン、ヒュイーン。

 3回ほど空ぶかしすると、ジュンは、ギアをローに入れ、クラッチをつないだ。

 だって、約束、だもんね……。

 観光客達の笑顔がはじける中、水冷2気筒のツインカムエンジンが軽快に吹け上がる。

 後には、焼けたオイルの微香だけが残された。


 ~ Image song ~
 
 悲しみよこんにちは

 作詞:森雪之丞
 作曲:玉置浩二
 唄 :斉藤由貴

 手のひらのそよ風が
 光の中 き・ら・き・ら 踊り出す
 おろしたての笑顔で
 知らない人にも「おはよう」って言えたの
 あなたに 逢えなくなって
 錆びた時計と 泣いたけど
 平気 涙が乾いた跡には 夢への扉があるの
 悩んでちゃ行けない
 今度 悲しみが来ても 友達迎える様に微笑うわ
 ・・・きっと 約束よ

 降りそそぐ花びらが
 髪に肩に ひ・ら・ひ・ら ささやくの
 出逢いと同じ数の
 別れがあるのね あなたのせいじゃない
 想い出 あふれだしても
 私の元気 負けないで
 平気 ひび割れた胸の隙間に 幸せ忍び込むから
 溜息はつかない
 不意に 悲しみはやってくるけど
 仲良くなってみせるわ
 ・・・だって 約束よ

 平気 涙が乾いた跡には 夢への扉があるの
 悩んでちゃ行けない
 そうよ 優しく友達迎える様に微笑うわ
 ・・・きっと 約束よ
海イメージ


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