2014
04.15

Slip Back In Time To 1969

Category: ストーリー
飲み会から帰ったボクは、いつの間にか眠りについていた。
そして午前3時。

ジリリリリリリリリリリリリン

目覚まし時計のけたたましい音が、寝ぼけた頭の中で鳴り響く。

うわあ、何だこの音は……

まるでテスト中の火災報知機のような、あるいはかつての電車の発車ベルのような、そんな、気がおかしくなりそうな耳をふさぎたくなる類の音だ。

目覚ましを止めようと、薄暗い中、枕元に手をのばす。
あれ? ないなああ どこだ??

ジリリリリリリリリリリリリン
 
うわあああ。もううるさいなああ……

目覚まし時計はみつからないまま、やがて、ベルは自然に鳴り止んだ。

「1番線、ドアが閉まります。閉まるドアにご注意ください」
どこからともなく、男の人の声が聞こえて来る。
そう、かつてよく聞いた、なんだかやけにリズミカルな、駅員さんのあの声だ。

え? どういうこと? ここはどこ?

次の瞬間、ぼくは電車のボックス席に座っていた。
固い、紺色の座席。
頭上には、まさに網の張った網棚。
手すりに並ぶ白くて丸いつり革。
天井には、等間隔に扇風機が並んでいる。

フォワン!

電車は警笛を鳴らすと、ゆっくりと走り出した。

「毎度ご乗車ありがとうございます。この電車は、3時ちょうど発、1969年行きです」

1969年行き?
頭の中が真っ白のボクを乗せた電車は、ホームをはなれ、徐々に加速して行く。

ダタッタタン、ダタッタタン、……
線路の継ぎ目を通る車輪が規則正しいリズムを刻む。

窓枠に肘をつき車窓から景色を眺める。
ただただ、真夜中の漆黒が流れて行く。

カンカンカンカンカン……
通過したドップラー効果の踏切の音が、遠ざかっていく。

しばらくすると、車内に音楽が流れ始めた。
真夜中のギター。

一体、この電車は、どこに行くのだろうか???
何でボクはこの電車にのっているのだろう?

?マークの行進を従え、ボクは曲に耳を傾けた。

つづく


●真夜中のギター 千賀かほる 1969年8月10日発売




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コメント
おはようございます。
タイムスリップ物ですね?(違っていたらごめんなさい)
どんな事が起こるか楽しみです。
ネリムdot 2014.04.15 08:35 | 編集
この曲は、一度聴くと頭の片隅にとりついて
何十年経っても、何かのはずみにちょろっと出てきますよね。
つかりこdot 2014.04.15 11:22 | 編集
ネリムさん、こんにちは!

ありがとうございます!
はい、タイムスリップ物ですよ!!!
夢を見ているようなカンジで書きたいと思っています。。
Omunaodot 2014.04.16 04:17 | 編集
つかりこさん、こんにちは!

はいはいはい
まさにそうですね!
今回も夜中に目が覚めて、ふとこの歌が出て来たんですよ!
で、寝ぼけた頭にストーリーのようなものが浮かんで書き留めたカンジです。。
Omunaodot 2014.04.16 04:23 | 編集
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