2014
04.18

Slip Back In Time To 1969 2

Category: ストーリー
淋しがり屋の星がなみだの尾をひいて どこかへ旅に立つ……

真夜中の窓を開ける。
ちょっとだけ深緑の香りを帯びた、ひんやりとした風が車内に飛び込む。

空を見上げる。
天空に輝く、星、ほし、hoshi。

満天の星。

いつ以来だろう、こんなにも綺麗な星空に出会ったのは……。

しばし、ぼーっと、風と星空が奏でるハーモニーに身をゆだねる。

1969年行きかあ……。

学園紛争、東大安田講堂事件。
ベトナム戦争。
月面着陸。
ヒッピー。
愛と平和。
そして、政治的抗議のためにパリで焼身自殺したフランシーヌ・ルコント……。

希望の始まり?
それとも、絶望の始まり?

そんな世相とは無関係に、ボクの無邪気な瞳は父親と母親を見つめて笑っていたっけ。

線路の継ぎ目を通る車輪の音が、ボクの心臓の鼓動と同化する。
そして、電車と一体化したボクのこころは、1969年に溶け込んで行く。

そこは、過去という名の未来なのか。
やがて、東の空が、やんわりと白み始めた。

つづく


● フランシーヌの場合 新谷のり子 1969年6月15日発売




● 夜明けのスキャット 由紀さおり 1969年3月10日発売




 
スポンサーサイト

トラックバックURL
http://omunao1224.blog.fc2.com/tb.php/412-42216492
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top