2014
05.03

仙臺雑記 その4

Category: その他
仙台空港から目的地までは、歩くと結構あり、帰りに日が暮れそうだ。
ならば、仙台空港アクセス鉄道で美田園まで行って、そこから歩こう。

15:20発の電車で美田園に向かう。

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美田園駅は仙台空港駅の次なので、4分で到着。

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さて、目的地とは???

名取市の、閖上(ゆりあげ)地区。

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震災当日、会社のテレビで見た「仙台空港が津波で飲み込まれる映像」が今だに脳裏に焼きついている。

そしてもうひとつ、脳裏に焼きついている映像。

それは、津波が名取川河口付近を逆流し、まちを飲み込んで行く映像。
そのときに聞いた「ゆりあげ」の名が頭を離れない。

美田園駅周辺はきれいに整備されている。
駅を降りた直後は、震災の爪痕を感じることはなかった。

しかし、歩き始めてものの数分もたたないうちに、平穏な空気(を装っている?)の中に建ち並ぶ仮設住宅が現れた。

それは、電車の高架の横に整然と並んでいる。
「ガンバろう」と意気込んでいるでもなく、意気消沈しているでもなく、淡々と、ただ淡々と、そう、ベルトコンベアに乗った物体のように、何も語らずに並んでいる。

明日への希望の場でもなく、昨日の辛さを思い出す場でもなく、ただただ呼吸をするための場所。

もしかしたら穿った目で見ているだけなのかもしれないが、なぜかボクの目にはそう映った。

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そのまま高架の下を直進し、閖上方面の看板に従い交差点を左折する。
それにしても、なんてきれいな空なんだろう……。
先ほどより空の青さが増しているような気がする。

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それから小一時間は歩いただろうか。
閖上大橋の手前の交差点を右折し、閖上地区に足を踏み入れた。

所々に、「一見無事に見えるが実際はいたるところが破損している家屋」が点在している。

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曲がった電信柱。
ひしゃげた柵。
ひと気はない。

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本当に静かだ。

聞こえるのは、鳥のさえずり。
民家の壊れたシャッターが壁にぶつる音。
そして、かすかな風の音。

" 街にいい風ゆりあげ "

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本当にきれいな空だ。
鳥のさえずりが、何でこんなに美しく聞こえるのだろう……。
何でこんなに風が心地よいのだろう……。

そして、目の前に広がるのは、

荒野。

何もない、荒野。

グレーと茶色に覆われた、荒野。

ここには多くの人の思い出と、多くの人の悲しみがある。

でも、不思議と悲しい気持ちにはならなかった。

いや、逆に、悲しみ以上の安堵感がボクの中に芽生えてきた。

何でだろう???

何もかもが失われた地を目の前にして……。

被災以前のこの地を知らないから?
自分が生まれ育った地ではないから?



風を受け、そっと目を閉じる。

赤子を抱く母のような、そんな女神さまが優しい微笑を浮かべこの地を包み込んでいる。
そして、子守唄のような風の歌が、空を舞う。


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つづく

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コメント
オムさん、お疲れさまでした。
とても有意義なご旅行だったと思います。
いつも仕事が多すぎるなんて文句言わずに働きます★
ではでは・・・。

オムライスは?
ペチュニアdot 2014.05.04 07:30 | 編集
ペチュニアさん、こんにちは!

考えさせられる点もあるのですが、それよりもいろいろと「感じる」ことができました。
でも、仙台はいいですね!
おもしろいし、自然も豊かで、既に「また行きたい」と思ってます!
Omunaodot 2014.05.04 19:25 | 編集
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