2015
04.08

【再掲載】 ポテトな夜 第1話

Category: お菓子
ポテトチップス
フライドポテト
ハッシュドポテト
ジャーマンポテト
ポテトサラダ
ポテトグラタン

カレーにも、シチューにも……。

日ごろお世話になっているポテト。
みなさん、ポテトは好きですか?

そんなポテトに感謝の気持ちを込めて、今日からは一昨年の秋に掲載した「ポテトな夜」の再掲載です。


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仲秋の名月を2日ばかり過ぎたものの、月は、さえぎる雲をよせつけずに名優ぶりを発揮している。

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「夏は終わりだよ」と優しく頬をなでる風が、名優をアシストする。

月と秋風。

静寂を歌うこのコンビは、ヘッドライトの光だけを残してクルマの音さえも絵画の世界へと押し込めてしまう。

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そう、街は、ゆっくりと、でも確実に、秋の世界に包まれようとしている。

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「こんばんは」

そんな夜に、通りの良い声がボクの耳に響いた。

「どなた?」

ボクは眠い目をこすりながら玄関のドアを開けた。

青いシャツに真っ赤な上着。
およそ秋には似つかわしくない、とても派手な出で立ちが目の前に現れた。

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「夜分すみません、逃げて行く夏を追いかけているうちに、道に迷ってしましまして。終電もないもんで……」

「さっくさく~」と書かれたとぼけた様相が照れ笑いを浮かべる。

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長身のその訪問者に、ボクは中に入るように促した。

「はじめまして、ポテロングといいます」

サックサクノンフライなポテロングは、部屋に入ると自己紹介をはじめた。

「私は森永製菓の出身で、1978年に発売開始されました。ロングの名の通り13cm前後の長いスティック状のポテトが数十本箱に入っています」

それからポテロングは、ビールなどの酒のつまみとしても食べられていることや、発売当初から油で揚げていないノンフライ製法を採用していることや、かつては野菜サラダ味やのりこんぶ味、チーズ味にキムマヨ味、それにコメロングやマメロングなど沢山の仲間がいたことを嬉しそうに話してくれた。

へえー、歴史があるんだねえ……。

突然の訪問者との楽しい時間が過ぎて行く。

小一時間ばかり話をしたときだろうか。

「すみませ~ん」

玄関の方から若々しい声が聞こえてきた。

「ん?」

笑顔のポテロングの表情が、瞬く間にこわばって行く。

「野郎……」

「どうしました、ポテロングさん?」

「い、いや、どうやら私の天敵が来たようです」

「点滴?」

「いや、違います。天敵です。そいつに押されてはいますが、私はまだ元気で食欲もあります」

「あ、失礼。単なる変換ミスなので……」

「すみませ~ん」

先ほどの声が再び響いた。

「どうぞ、中に入れてあげてください。私もここで雌雄を決する覚悟でいますので……」

ボクは頭の中にあふれる大量の?マークを消せないまま、玄関へと向かい、ドアを開けた。

「あ、こんばんは!」

これまた青と赤の出で立ちだが、こちらはポテロングとは逆に赤いシャツに青い上着を着ている。

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「はじめまして。カルビーのじゃがりこです!」

明るい、はりのある声だ。

「今、他のお客さんが来ているんですが……」

「ポテロングさんですよね。知ってます。においをかぎつけて来ましたから。あ、ポテロングさん」

いつの間にか、ボクの後ろにポテロングが立っていた。

「omunaoさん、よかったらこの方も中に入れてあげて頂けませんか」

ん?

な、なんだこの空気は……。

ふたりの目が、星飛雄馬のように燃えている。

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果たして、この後どうなってしまうのか、何が起きるのか?????

それは、omunaoにさえわかっていないのであった。


つづく

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