2015
09.24

【再掲載】 ふたりテッちゃん 番外編

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今日は、「ふたりテッちゃん」の番外編の記事の再掲載。

2年前の、冬。
クリスマスの頃の新橋駅前のSL広場にて。

ここは「待ち合わせ」で有名な場所。
このときは、可愛いゆきだるまが、ふたつ、そして、C11の運転席にはサンタクロースが……。
思わずシャッターを切っていた。

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新橋駅前にC11が設置されたのは昭和47年(1972年)10月のこと。
「汽笛一声新橋を♪」で始まる鉄道唱歌にあるように、新橋は日本の鉄道の発祥の地である。
その、鉄道発祥の地に、鉄道開業100周年を記念して置かれたものだ。
以来、C11 292号機は、ここ新橋で多くの人生を見守って来た。
いったい、どれくらいの人がここで待ち合わせ、人生が交錯していったのだろう……。

テツオとテツコを主人公にした「ふたりテッちゃん」を書いたとき、ひそかに、「あ、新橋で会えるといいなあ」なんて思っていたのだが、現実はそうはいかなかった。
まあ、それだと出来過ぎだし、会えたのが直流と交流が交差する黒磯っていうのも、書いてて「あ、そういうのもあるなあ!」って面白かった。

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「omunaoさん!」
ん? 誰?
「こんにちは!」
見覚えのある、寄り添うふたつの笑顔が近づいてくる。
「あ! テツオさんとテツコさん!」
「はい、お久ぶりです!」
声をはずませる笑顔が、ボクの目の前でペコリとお辞儀をした。
「やあ、その後はどう? 仲良くやってる?」
「おかげさまで。なかなか会えないですけど、こういった長期休みなら会えるので、一緒に旅を……」
そう言うテツコの白い頬が、ちょっと赤らんでいる。

よかった! ひと安心だ。
「ところでomunaoさん、C11のCって、わかります? 999で有名なC62とか、デゴイチの愛称で親しまれているD51とかありますが、そのCとかDって何だと思います」
出た!! テツオのテッちゃんぶりがいきなり発揮された。
「Cとか、D???」
カルビーのビーはビタミンBとかなら以前調べたので知っているのだが……。
「それはですねえ……」
テツオは、動輪の数が3つがC、4つがDであり、数が少なくより大きな動輪をつけられるCはスピードが必要な旅客向けであり、逆に小さい動輪を多くつけられるDはパワーが必要な貨物向けであることを教えてくれた。
なるほど。
さらに、戦争中は物資を運ぶための貨物用蒸気機関車(Dタイプ)が多く作られ、戦後余剰となったものが旅客用に改造されたのだとテツオは言う。
「へえ! D52が改造されてできたのがC62なんだ!」
「999は、原作や映画では現存するC62 48号機、アニメは架空の50号機なんです! 48号機は作者の松本零士さんがコレクションとしてプレートを所有していたのでそれに決めたんですよ。そうよね、テツオさん!」
テツオの腕を抱き寄せるテツコが、テツオの顔を得意気にのぞき込む。
ボクはなんだか、とても嬉しくなった。
これからふたりはどんな旅を続けるのだろうか?

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それからふたりとの会話を楽しんだボクは、いつまでも手を振ってくれるとびきりの笑顔に別れを告げた。

旅かあ……。
新幹線で行く旅。
蒸気機関車で行く旅。
旅行ではなく、旅。
何を求め、どこへ。
過去への旅。
未来への旅。
今年はどんな旅をしようかな……。

果てしなく続く、人生の、旅。

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