2016
07.10

松本隆✖筒美京平

Category: その他
雨音を耳に7月9日のYAHOOニュースを見ていたら、こんな記事が出ていた。

人気は北九州市 50歳移住“木綿のハンカチーフ現象”とは?

以下、その記事の転載。

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50歳から住みたい地方ランキングで興味深い結果が出ている。

月刊誌「田舎暮らしの本」(8月号)が、「50歳から」とあえて年齢を区切ってアンケートを行ったところ、堂々の1位に人口95万人を超す「北九州市」が選ばれた。意外だったのは、上位に「新潟市」(2位=人口80万人)、「静岡市」(6位=同71万人)など地方の大都市が顔を並べていること。

ちなみに、同誌は毎年恒例で「住みたい田舎ランキング」も発表しているが、今年の1位は人口3万人の兵庫県朝来市だった。天空の城として名高い竹田城跡がある風光明媚な土地で、シニアがセカンドライフを送るにはぴったりな場所だ。

違いは何か。同誌の柳順一編集長に聞いた。

「医療や介護の充実度を考えると、必然的に地方都市が上位に来るだろうとは予想していました。いわゆるリタイア前のシニアは、地方でスローライフを送るのではなく、働いたり地域貢献したいという条件を付けて考えるのです。受け入れる自治体にとっても、消費増や税収が増えるというメリットがあります」

簡単に言うと、田舎でのんびり……というのではなく、娯楽も職場も東京や大阪と遜色ない町を求めているようだ。北九州市なら映画館も数多く、EXILEだってコンサートにやってくる。それでいて、少し車を走らせれば、山や川に行き着く。さらに同市は「移住促進事業」で、住宅取得をする移住者に最大50万円、子育て世帯の転入者には家賃2カ月分など補助金も充実。市立病院は小倉北と八幡東、門司区に3カ所あり、将来的な医療も心配ない。

■若いころに暮らした転勤先へ

そして、もうひとつ50歳移住の特徴として見逃せないのが、「木綿のハンカチーフ現象」だ。

「三菱総合研究所の松田智生さんの分析ですが、転勤族の恩返し移住というのがあります。生まれ育った故郷にUターンするのではなく、若いころに会社の転勤で赴任していた場所に戻るのです。これならまったく知らない土地に移り住むのではないし、当時の知り合いも待っている。非常に合理的な考え方です」(柳編集長)

北九州市、新潟市、高知市などの地方都市が選ばれた背景には、転勤先だったという関係が大いにあるのかもしれない。

太田裕美が歌った「木綿のハンカチーフ」(昭和50年)は、東へと向かう列車(電車ではない)で都会に出た恋人に、女性が「染まらないで帰って」と歌う。だが、恋人は都会の絵の具に染まり、ついには帰ってこない。女性は「涙拭く木綿のハンカチーフ下さい」と言って終わる。

太田裕美がいるのかは分からないが、地方で自分の帰りを待っている人のために帰るのだ。

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なるほど。
それなりの都会で、かつ、自然豊かなところがいいのはよくわかる。

さて、ここで出てくる「木綿のハンカチーフ」だけど、作詞が松本隆さんで、作曲が筒美京平さん。

地方から都会に行く男性(彼氏)。
地元に残る女性(彼女)。
そして、最後は悲しい別れ……。
それを時系列に表現した歌。

このお二方の組み合わせで、同じように地方から都会に行く彼氏と地元に残る女性を表した歌がある。

何でしょう?
木綿のハンカチーフが世に出た1975年のちょうど10年後の1985年の曲。

斉藤由貴さんが歌う、「卒業」。
「卒業」というタイトルの曲はいろいろとあるけれど、この歌は、30年以上経った今もこころにジーンと響く。

先ずは歌詞を。

卒業

作詞:松本隆
作曲:筒美京平
唄:斉藤由貴

制服の胸のボタンを
下級生たちにねだ られ
頭かきながら逃げるのね
ほんとは嬉しいくせして
人気ない午後の教室で
机にイニシャル彫るあなた
やめて想い出を刻むのは
心だけにしてとつぶやいた

離れても電話 するよと
小指差し出して言うけど
守れそうにない約束は
しないほうがいい ごめんね
セーラーの薄いスカーフで
止まった時間を結びたい
だけど東京で変わってく
あなたの未来は縛れない
ああ 卒業式で泣かないと
冷たい人と言われそう
でも もっと哀しい瞬間に
涙はとっておきたいの

席順が変わり あなたの
隣の娘にさえ妬いたわ
いたずらに髪をひっぱられ
怒っている裏ではしゃいだ
駅までの遠い道のりを
はじめて黙って歩いたね
反対のホームに 立つ二人
時の電車がいま引き裂いた
ああ 卒業しても友だちね
それは嘘ではないけれど
でも 過ぎる季節に流されて
逢えないことも知っている

ああ 卒業式で泣かないと
冷たい人と言われそう
でも もっと哀しい瞬間に
涙はとっておきたいの

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この曲の女性は、間違いなく優等生だ。
冷静に「ほんとは嬉しいくせして」とか、「守れそうにない約束はしないほうがいい ごめんね」とか言われる(思われる)と、男としては我に返ってドキッとする。

そして、親のいいつけにじっと耐えて従う長女タイプかな。
「卒業式で泣かないと冷たい人と言われそう」と世間体を気にしつつ、「でも、もっと哀しい瞬間に涙はとっておきたいの」と冷静に自分に起きる未来のためを大切にする。

これが「才女の雰囲気をかもし出した愛らしいアイドル斉藤由貴」というキャラクターに、合いすぎるくらいに合っている。
まあ、ご本人には姉、兄、弟がいるけれど……。

それもそのはず。
彼女のこのデビュー曲には以下の経緯があったとのこと。
以下は2013年の「Asagei plus」より抜粋。

斉藤由貴が最初に注目されたのは、CMの「青春という名のラーメン」(84年)だった。
うるんだ大きな瞳と、ぽてりとした唇で見つめる表情は、たちまち「あの子、誰?」と話題を呼ぶ。
このバックに流れていたのが、デビュー曲となる「卒業」(85年2月)である。
ただし、いわゆるCMソングではなかったとディレクターを務めた長岡和弘(元甲斐バンド)は言う。

長岡は由貴のデビューに「作詞・松本隆、作曲・筒美京平」という、これ以上ないゴールデンコンビを用意した。
それも、ただ依頼しただけではなく、何度となく三者でミーティングを重ねたのだ。

「由貴さんがオーディションで歌った5曲を録音して、それを2人に聴いてもらったんです」
松田聖子の「夏の扉」に「SWEET MEMORIES」、原田知世の「時をかける少女」、あみんの「待つわ」、そして中島みゆきの「悪女」だった。
聴き終えて感想を求めると、松本と筒美の意見は一致した。

「あみんの『待つわ』が心に響いたというんです。彼女は歌声が澄んでいて、表情も豊かである。ジャンル分けではないが、それなら、歌詞をきちんと伝えるような歌を作ろうということになりました」

本来は筒美の作曲が先ということが多いが、これに関しては松本の「詞先」とした。
すでに「卒業」というタイトルは決まっていて、それなら彼女が通う高校はどんな風景か。
桜並木があって、校庭はアスファルトではなく土のはずだ‥‥。
こうした議論を重ね、松本隆一流の叙情的な世界が完成する。

「レコーディングでは筒美さんがサビの部分を追加したんです。当初は『卒業式で泣かないと‥‥』だったのを、その前に『ああ』と入れようと」
せつなさが増幅され、今なお卒業ソングとして揺るぎない人気を誇るスタンダードになった。

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いやあ、そういう背景があったんだね。
ちなみに、斉藤由貴さんの出身校は、神奈川県立清水ヶ丘高等学校(現・神奈川県立横浜清陵総合高等学校)だよ!
地元なのでよく知ってる。

でも、この歌の舞台は神奈川ではないよね。
「東京で変わってく」と言ってるのだから、神奈川では近すぎる。
個人的にイメージするのは長野県かなあ。
みなさんはいかがでしょうか?
あと、「離れても電話するよ」っていう台詞はSNS全盛の今の時代にはないなあとか言わないでくださいね(笑)

では、「木綿のハンカチーフ」、「卒業」の2曲を聴きながら今日はこの辺で!


● 木綿のハンカチーフ  太田裕美




● 卒業  斉藤由貴



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コメント
こんにちは。
斉藤由貴カワイ〜な〜、とおばさんになった今だから言えますわ。笑
この動画はいつ頃の物なんでしょ?
まさか本当にデビュー曲のレコーディングというのじゃありませんよね?
だとしたら恐ろしいくらいにカメラ慣れしてるように感じますけど。
ケフコタカハシdot 2016.07.12 19:51 | 編集
ケフコタカハシさん、こんにちは!

動画の説明では、デビュー曲のレコーディングとあります。。
なので、本当かと。。
彼女は神奈川県出身ですし、知人がスケバン刑事に出ていたので、当時から話は聞いていました。
なので、デビュー30週年って思うと感慨深いものがあります・・・
これからも活躍していただいたいと思います♪

Omunaodot 2016.07.13 06:07 | 編集
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